2004 Fiscal Year Annual Research Report
ヒト血液凝固第XIII因子の生合成と放出の機構の分子、細胞及び個体レベルでの解析
Project/Area Number |
15390297
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Research Institution | Yamagata University |
Principal Investigator |
一瀬 白帝 山形大学, 医学部, 教授 (10241689)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
惣宇利 正善 山形大学, 医学部, 講師 (20292419)
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Keywords | 凝固XIII因子 / 遺伝子標的 / 出血性傾向 / 反復性流産 / 子宮内胎仔死亡 / 創傷治癒異常 / 遺伝子治療 |
Research Abstract |
1.細胞内XIIIAと相互作用するタンパク質の検索 (1)Yeast Two-Hybrid法によるヒト骨髄cDNAライブラリのスクリーニングで同定された、XIIIAと相互作用する候補タンパク質のいくつかについて、XIIIAとの相互作用の確認を1:1のTwo-Hybrid法によって行った。(2)^<35>S-メチオニンを用いてin vitro翻訳を行い、標識されたXIIIAとα1-actin、Gβ2、laminin receptor、telethonin、もしくはvimentinを混合した後、抗XIIIA抗体を用いて免疫沈降を行った。 これらの実験の結果から、α1-actin、vimentin、telethoninのXIIIAとの相互作用が強く示唆された。α1-actinとvimentinについてはMEG-01細胞におけるXIIIAとの部分的な共局在が確認されている。一方、telelhoninについては、現在、BHK細胞へのco-transfectionによる解析を実施中である。 2.リポポリサッカライド(LPS)に対する応答 細菌感染による炎症応答へのXIII因子の関与について調べるため、野生型およびXIII因子欠損マウスの腹腔内に5mg/kg b.w.のLPSを投与したところ、野生型、XIIIA欠損マウスとも9匹中5匹が投与後48時間内に死亡した。また、2mg/kgのLPSを投与後24時間のマウスの心臓、肺、肝臓、及び腎臓では、野生型とXIII因子欠損(XIIIA-/-、XIIIB-/-とも)との間に組織像における明白な差異は観察されなかった。 野生型マウスにおけるLPS投与後のXIII因子の血漿濃度の変化を調べたところ、XIIIA、XIIIBとも投与後24時間では大きな変化は認められなかったが、一週間後には非投与群のおよそ1/2に低下していた。また、LPS投与24時間後のマウスにおいて、骨髄内のXIIIAは著しく低下し、肝臓におけるXIIIB mRNA量の減少も認められた。
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Research Products
(6 results)