2003 Fiscal Year Annual Research Report
細胞マイクロチップを用いた肝炎ウイルスに対するリコンビナント抗体の作製
Project/Area Number |
15390312
|
Research Institution | Toyama Medical and Pharmaceutical University |
Principal Investigator |
村口 篤 富山医科薬科大学, 医学部, 教授 (20174287)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鈴木 正康 富山大学, 工学部, 教授 (70226554)
岸 裕幸 富山医科薬科大学, 医学部, 助教授 (60186210)
北島 勳 富山医科薬科大学, 医学部, 教授 (50214797)
|
Keywords | 肝炎ウイルス / 細胞マイクロチップ / リコンビナント抗体 / Bリンパ球 |
Research Abstract |
我々はBリンパ球がちょうど1個入るマイクロウェルが規則正しく配置されたチップを用い、各マイクロウェルに1個ずつBリンパ球を播種し、抗原で刺激することにより抗原により活性化される抗原特異的Bリンパ球を検出するシステムの開発を行ってきた(細胞マイクロチップ)。本研究においては、開発中の「細胞マイクロチップ」を用いて、肝炎ウィルス感染症患者の病原体将異的なBリンパ球を効率良くクローンレベルで同定し、同定した肝炎ウィルス特異的Bリンパ球の産生する抗体遺伝子をクローニングすることで肝炎ウィルス感染症に対する抗体医薬品を効率良く開発するシステムを開発する目的で以下の研究を行った。 (1)日立ソフトウェアとの共同研究により、抗原刺激前後のBリンパ球の細胞内カルシウム濃度をカルシウゥム依存性蛍光色素を用いてスキャナーで検出し、刺激前後の蛍光の比を自動的に計算するソフトウェアを開発した。これにより、これまで観察者の目により活性化細胞を探索していたが、自動的に活性化リンパ球の同定が可能になった。 (2)マイクロウェルへの細胞の分注方法を検討し、チップへ播種する際のサンプルの細胞密度を高くすることにより、また、マイクロウェルの密度を高めることにより細胞のウェルへの充填率を向上させることが可能になった。また、吸引法を用いることにより少ないサンプルを効率よくウェルへ分注できることを確認した。 (3)以上の結果を基に、HBsワクチン接種によりHBs抗原陽性の健常人をボランティアとし、細胞マイクロチップを用いてHBs抗原特異的Bリンパ球の同定および抗体の作製を試みた。その結果、「細胞マイクロチップ」システムを用いてHBs抗原特異的Bリンパ球の同定および抗体が作製できることを確認した。 現在、以上の結果を基に「細胞マイクロチップ」システムの精度、信頼度、効率を高めるべく研究を進めている。
|
Research Products
(4 results)
-
[Publications] Liu Q.-L., et al.: "Heat-shock protein 70 binds caspase-activated DNase and enhances its activity in TCR-stimulated T cells"Blood. 102. 1788-1796 (2003)
-
[Publications] Kondo S., et al.: "Possible involvement of glial cell line-derived neurotrophic factor (GDNF) and its recentor, GFR α1, in survival and maturation of thymocytes"Eur.J.Immunol.. 33. 2233-2240 (2003)
-
[Publications] Kawakami T., et al.: "Proteomic approach to apoptotic thymus maturation"J.Chromatography B.. 787. 223-229 (2003)
-
[Publications] Tanaka K., et al.: "Inhibitory effects of an anti-rheumatic agent T-614 on immunoglobulin production by cultured B cells and rheumatoid synovial tissues engrafted into SCID mice"Rheumatology. 42. 1365-1371 (2003)