2003 Fiscal Year Annual Research Report
自閉症原因遺伝子の特定と治療戦略のための共通分子機構の同定
Project/Area Number |
15390326
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Jichi Medical University |
Principal Investigator |
桃井 真里子 自治医科大学, 医学部, 教授 (90166348)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
諏訪 清隆 自治医科大学, 医学部, 講師 (30285796)
森 雅人 自治医科大学, 医学部, 講師 (10337347)
山形 崇倫 自治医科大学, 医学部, 講師 (00239857)
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Keywords | 自閉症 / 広汎性発達障害 / 染色体7q31 / FOXP2 / WNT16 |
Research Abstract |
自閉症原因遺伝子とゲニン変異の検索のために、日本人自閉症症例48名、広汎性発達障害17名、USAのautism genetic resource exchange (AGRE)から得た試料について、解析を施行した。 解析対象遺伝子:遺伝子不活化機構関連遺伝子(MBD1-3、MeCP2)、読字障害遺伝子FOXP2、神経ペプチドおよび、受容体遺伝子群、その他、染色体7q31-33に局在する遺伝子群について、exon、intron-exon境界、について、全塩基配列を検索した。MBD1に昨年度ミスセンス変異が同定されたために、より広汎な試料で、MBD1を検索した。有意な変異は検出されなかった。さらに、FOXP2には、ミスセンス変異、ナンセンス変異は検出されなかった。このことは、dyslexiaの原因遺伝子の特定のalleleが、自閉症へのリスクが、対照群に比して、あるintronのalleleが、自閉症群にP<0.01で有意に因子を提供している可能性を示唆した。染色体7w31-33領域の遺伝子解析では、WNT16にミスセンス変異を持つ男児が同定され、同一家系内で、母親に同一変異を認めた。既報として、WNT2に自閉症関連遺伝子変異があり、WNTファミリの脳形成に関わる機構の破綻が、自閉症と関連する可能性を示唆した。また、この家系で女性に形質発現していないことは、自閉症の発症頻度の男女差と呼応するものであると考えられた。未発表の遺伝子Gに、ミスセンス変異を揺する男児が同定された。これは、セクレチン同様にG蛋白結合型受容体を有する神経ペプチドであった。 日本人65例の解析で、男児に3遺伝子の変異が同定されたことは、自閉症原因遺伝子は、ある未知の共通分子機構を持つ分子過程に関与することを示唆した。 FOXP2のintronに検出された有意なSNPは、AGREには、検出されなかった。日本人自閉症患者に特有のリスクSNPである可能性がある。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] Suwa K, Momoi MY.: "Non-invasive screening of fragile xsyndrome A using urine and hair roots"Brain and Development. accepted Nov19, 2003(in press). (2004)
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[Publications] Hong L, Yamagata T, Mori M., Momoi MY.: "A missense mutaatio in MBD1 was detected in a petient with autism and his family members."am j Med Gent. accepted in Dec, 2003(in press). (2004)