2003 Fiscal Year Annual Research Report
重度の知的障害を呈する3疾患の病因遺伝子の同定と機能解析
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15390332
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Institute for Developmental Research, Aichi Human Service Center |
Principal Investigator |
若松 延昭 愛知県心身障害者コロニー発達障害研究所, 遺伝学部, 部長 (60274198)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
桑野 良三 新潟大学, 脳研究所・遺伝子実験部門, 助教授 (20111734)
山田 裕一 愛知県心身障害者コロニー・発達障害研, 究所・遺伝学部, 室長 (70191343)
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Keywords | 重度知的障害 / PEPP2 / 伴性劣性遺伝 / Xq28 / 脳萎縮 |
Research Abstract |
重度の知的障害を呈する症例の病因遺伝子を同定することは、同疾患の診断に寄与するだけでなく、胎生期の脳形成における同遺伝子の役割を解明する上で重要である。我々は以下の3疾患の病因遺伝子の同定を行っており、本年度の研究成果は以下のとおりである。 1)染色体6q16と12p12に相互転座のみられる超重度精神運動発達遅滞の症例 FISH法、サザン解析、PCRを用いて症例のゲノム遺伝子を解析した。 6q16の断点部位は、BACクローン98I9の中のDKFZp564B0769から約9-kb上流であり、12p12の断点部位は、PEPP2 (Phosphoinositol-three-phosphate-binding PH-domain protein-2)の第16イントロン内にあることを明らかにした。PEPP2はフォスファチジルイノシトール三リン酸を結合するPHドメインを持つ約130kDaのタンパク質をコードし、全ての臓器で発現が見られた。 2)伴性劣性遺伝を呈し重度の精神運動発達遅滞と易感染性が見られる症例 3家系、11名のゲノムDNAを用いて連鎖解析を行い、DXS1205でmaximum two-point lod score 1.10を得た。さらに、2q28のDXS8045からtelomeaにかけて0.92から1.01の同scoreを得た。 同領域内の2個の遺伝子についてDNA解析を行ったが変異は同定できなかった。 3)出生直後より著明な脳萎縮が見られ常染色体劣性遺伝と考えられる疾患 現在、lod scoreを解析中である。Homozygosityが見られる領域に病因遺伝子が局在すると考えられる。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] Yamada Y, Yamada K, Sonta S, Wakamatsu N, Ogasawara N.: "Mutations in the hypoxanthine guanine phosphoribosyltransferase gene (HPRT1) in Asian HPRT deficient families."Nucleosides Nucleotides and Nucleic Acid. in press. (2004)
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[Publications] Mizunuma M, Yamada Y, Yamada K, Wakamatsu N, et al.: "Disruption in the hypoxanthine phosphoribosyltransferase gene caused by translocation in a patient with Lesch-Nyhan syndrome."Nucleosides Nucleotides and Nucleic Acid. in press. (2004)
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[Publications] Ishihara N, Yamada K, Yamada Y, Wakamatsu N: "Clinical and molecular analysis of Mowat-Wilson syndrome associated with ZFHX1B mutations and deletions at 2q22-q24.1."Journal of Medical Genetics. in press. (2004)