2004 Fiscal Year Annual Research Report
次世代型バイオマテリアルを用いた新しい血管外科支援システムの基礎研究
Project/Area Number |
15390373
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
小山 博之 東京大学, 医学部附属病院, 寄付講座教員 (10241994)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宮田 哲郎 東京大学, 医学部附属病院, 助教授 (70190791)
西山 伸宏 東京大学, 大学院・医学系研究科, 助手
片岡 一則 東京大学, 大学院・工学系研究科, 教授
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Keywords | 高分子ミセル型ナノパーティクル / RGDペプチド / Artery wall binding peptide / Reverse transfection / 治療的血管新生 / 内膜肥厚 / TRAF6 |
Research Abstract |
本年度は、高分子ミセル型ナノパーティクル(NP)による遺伝子導入技法を用いたプロトコルにしぼって以下の研究を行った。 治療的血管新生を目的とした機能化NP筋注による遺伝子導入法の開発 細胞への接着能を高めた機能化NPとしてRGDペプチドを付加したNP(NP-RGD)と、環状に配列したRGDペプチドを付加したNP(NP-環状RGD)の2種類を創製した。まずルシフェラーゼ遺伝子をパッキングして各種の培養細胞に作用させた所、NP-RGDではリガンのなしのNP(コントロール)より有意に高い導入効率を示し、NP-環状RGDではさらに高い導入効率を示した。そのため、これらの機能化NPを用いてラットの心筋に対する遺伝子導入効率を検討したが、注射後3日、5日、7日に行った評価では、リガンドなしのNP、NP-RGD、NP-環状RGDの間に有意差は認められず、絶対的な導入量も実用レベルに達していないと判断された。当初は、この実験に引き続き、ラビット虚血肢モデルを用いて血管新生療法の研究を予定していたが、この結果をうけ研究の継続を断念した。 機能化NPによる血管内膜肥厚巣に対する遺伝子導入法の確立 血管壁に特異的に接着することが知られているartery wall binding peptideをNP表面に付加することに成功した。培養血管平滑筋細胞を用いたin vitro実験において良好な遺伝子導入効率が得られたため、ウサギ頸動脈に作成した内膜肥厚巣への導入実験を施行した。しかし、やはり実用レベルのin vivo遺伝子導入効率を得られず、当初予定していたTRAF6のDominant negative体などの導入実験に進むことはできなかった。
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Research Products
(6 results)