2003 Fiscal Year Annual Research Report
閉塞性動脈硬化症に対する炎症制御による新しい遺伝子治療の探索研究
Project/Area Number |
15390375
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
古森 公浩 名古屋大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (40225587)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
錦見 尚道 名古屋大学, 医学部附属病院, 講師 (40242862)
門松 健治 名古屋大学, 大学院・医学系研究科, 助教授 (80204519)
村松 喬 名古屋大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (00030891)
小林 昌義 名古屋大学, 医学部附属病院, 助手 (60329381)
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Keywords | 血管内膜肥厚 / ミッドカイン / 遺伝子治療 |
Research Abstract |
ミッドカイン(MK)は神経栄養因子活性,腫瘍増殖活性,線溶系亢進能,血管新生能,細胞増殖能,細胞遊走能などをもつ,分子量13kDaのヘパリン結合性分泌蛋白である.今回,我々は初めてバルーン傷害モデルにおいてウサギMKを標的としたアンチセンスODNによる新生内膜形成の抑制効果を検討した。 【方法】1)ウサギMKのクローニング:妊娠14日の日本白色ウサギの胎芽よりRNAを抽出し,塩基配列を確定した.2)アンチセンスODNの設計:ウサギMK mRNAの二次構造予測に基づき,アンチセンスODNを7種類デザインした.3)培養細胞でのアンチセンスODNの効果判定:ウサギ腎臓由来培養細胞(RK13)にリポソーム法を用いてアンチセンスODNをトランスフェクションし,その効果をウエスタンブロティング法で判定した.4)ウサギ動脈バルーン傷害モデルにおけるMKの発現,アンチセンスODN投与によるMK発現の抑制の確認,および組織学的検討:ウサギ動脈バルーン傷害モデルにおいて,MKの発現を確認し,さらにリポソーム法にてアンチセンス、センスODNをそれぞれトランスフェクションし,MKの発現および新生内膜形成の抑制効果について検討した。【結果】作成したアンチセンスODNのうち,RK13細胞においてMKの発現を抑制させるものが2種類存在した.ウサギ動脈バルーン傷害モデルでの検討では7〜14日目をピークにMKの発現を認めた.アンチセンスODN投与によりMKの発現は25%に抑制され,さらに新生内膜形成が63%に抑制されることか確認された. 【まとめ】MKは新生内膜形成において重要な役割を占めており,その発現を抑制するアンチセンスODNの投与により,術後再狭窄予防への新しい治療戦略として臨床応用が期待できる.
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[Publications] Shoji T, Yonemitsu Y, Komori K, Tani M, Itoh H, Sata S, Shimokawa H, Hasegawa M, Sueishi K, Maehara Y: "Intramuscular Gene Transfer of FGF-2 Attenuates Regenerative Endothelial Dysfunction and Inhibits Neointimal Hyperplasia of Autologous Femoral Vein Grafts in Rabbit Poor Runoff Limbs"Am J Physiol. 285. 173-182 (2003)
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[Publications] Matsushita M, Kuzuva A, Kobavashi M, Nishikimi N, Ito M, Oba Y, Yano T, Komori K: "Buerger's disease in a 19-year-old woman"J Vasc Surg. 38・1. 175-179 (2003)
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[Publications] Komori K.: "Mechanisms and Prevention of Intimal Thickening of the Autogenous Vein Grafts - Possible Involvement of Nitric oxide -"Aichi Jounal. 66. 9-19 (2003)
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[Publications] Komori K., Matsumoto T.: "Gene therapy in vascular surgery comes of age"FAST FACTS Vascular Surgery Highlights. 02-03. 53-62 (2003)
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[Publications] 古森公浩: "血管外科領域における再生療法の現状と今後の展望"血管医学. 4・1. 65-71 (2003)
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[Publications] 古森公浩: "血管外科領域における新しい治療戦略"現代医学. 7. 101-109 (2003)