2004 Fiscal Year Annual Research Report
磁気浮上型体内埋込人工心臓ポンプの実用化を目指した小型化・高機能化に関する研究
Project/Area Number |
15390425
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Research Institution | National Cardiovascular Center Research Institute |
Principal Investigator |
妙中 義之 国立循環器病センター研究所, 人工臓器部, 部長 (00142183)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
巽 英介 国立循環器病センター研究所, 研究評価室, 室長 (00216996)
増澤 徹 茨城大学, 工学部, 教授 (40199691)
武輪 能明 国立循環器病センター研究所, 人工臓器部, 室長 (20332405)
本問 章彦 国立循環器病センター研究所, 人工臓器部, 室員 (20287428)
築谷 朋典 国立循環器病センター研究所, 人工臓器部, 室員 (00311449)
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Keywords | 人工心臓 / 遠心ポンプ / 磁気浮上 / 磁気軸受 |
Research Abstract |
本年度の研究成果は以下のとおりである。 まず、磁気浮上系および駆動モータ系に関しては、消費電力を最小とするために磁気回路系の設計シミュレーションを行った。その結果、磁気浮上モータのステータ外径を55.0mm,ロータ外径を70.5mm,浮上コイル巻き数を104巻き,回転コイル巻き数を85巻きとしたとき消費電力が最小となることがわかった. この結果に基づいて開発した磁気浮上モータを用いた血液ポンプのインペラは外径72.5mm,高さ27.5mm,質量107gであり,血液ポンプは外径78.5mm,高さ41.5mm,質量500gと体内に埋め込み可能な範囲内のサイズであると考えられた。 また、血液ポンプ形状に関しては、主に数値流体解析の手法を用いて、羽根形状とポンプ流入口に関する設計について検討した。羽根形状に関しては、インペラに作用する軸方向流体力に着目し、シュラウドのないオープン羽根で羽根幅ができるだけ薄くなるような構造を選択した。また、体内埋込を考慮してポンプ入口を湾曲させる必要があり、これに関しても血液のよどみができるだけ小さくなることを目標に、90度の直角ベンド形状とした。 開発した磁気浮上型血液ポンプは,浮上インペラの径方向の振動振幅が0.096mmと十分な磁気浮上の安定性と制御性能を示した.最大流量は8.5L/min,最大揚程は200mmHgと十分なポンプ拍出性能を有していることを確認した.補助人工心臓としての使用域5L/min,100mmHgのときの総消費電力は,11.3Wであった.これらの設計シミュレーション手法により、高効率な磁気浮上型血液ポンプの開発に成功した.
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Research Products
(4 results)