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2004 Fiscal Year Annual Research Report

脳虚血時におけるグルタミン酸トランスポーターの動態解析とその治療的応用

Research Project

Project/Area Number 15390436
Research InstitutionKyoto University

Principal Investigator

三谷 章  京都大学, 医学部, 教授 (50200043)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 野村 嶬  京都大学, 医学部, 教授 (60034188)
Keywordsグルタミン酸 / トランスポーター / 脳虚血性ニューロン死 / 海馬 / マイクロダイアリシス
Research Abstract

脳内おいて細胞外グルタミン酸濃度を調整しているグルタミン酸トランスポーターは、脳虚血中に発生する細胞外グルタミン酸濃度上昇過程において重要な機能を果たしていると考えられている。本年度は、ニューロン型グルタミン酸トランスポーターEAAC-1を遺伝子操作によって欠損させたEAAC-1ノックアウトマウスを用いて、虚血性細胞外グルタミン酸濃度上昇過程におけるニューロン型グルタミン酸トランスポーターの機能を検索した。EAAC-1ノックアウトマウスおよび野生型マウスの脳虚血に対して特に脆弱な脳領域として知られる海馬CA1野にマイクロダイアリシスプローブを挿入し、同時に脳血流モニター用のレーザー血流計プローブを装着した。その後、両側総頸動脈を結紮したのち頸静脈より挿入した心カテーテルを介して瀉血を行い、一過性前脳虚血を負荷した。そして、透析回収した細胞外グルタミン酸をNAD-NADHサイクリング法を用いて定量した。その結果、両側総頸動脈結紮および瀉血により海馬領域の血流量を虚血前値の10%未満に安定して減少させることができ、また、血流を再開することにより動物を生存させることができた。虚血初期段階では、ノックアウトマウスの虚血性細胞外グルタミン酸レベルは野生型マウスのそれと比べてより低値になった。従来の研究により、通常、細胞外のグルタミン酸を細胞内へ取り込んでいるグルタミン酸トランスポーターは、脳虚血時にはグルタミン酸を細胞内から細胞外へ逆輸送すると考えられており、本結果は、虚血初期段階で海馬CA1野において観察される細胞外グルタミン酸濃度の上昇にはニューロン型グルタミン酸トランスポーターの逆輸送が関与していることを示唆するものである。

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Published: 2006-07-12   Modified: 2016-04-21  

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