2003 Fiscal Year Annual Research Report
低酸素刺激による下垂体腺腫の出血機序の分子生物学的解明
Project/Area Number |
15390445
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Nippon Medical School |
Principal Investigator |
寺本 明 日本医科大学, 大学院・医学研究科, 教授 (60231445)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山王 直子 日本医科大学, 医学部, 講師 (90297862)
吉田 大蔵 日本医科大学, 医学部, 講師 (30210701)
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Keywords | 下垂体腺腫 / 下垂体卒中 / 低酸素 / HIF 1-α / Cathepsin D |
Research Abstract |
年度は下垂体腺腫組織を用いて免疫組織学による検討を行った。今回我々はHIF1-αと細胞内リソソームproteinaseであるCathepsin Dの発現に着目し手術標本から検討した。下垂体腺腫54例のパラフィン切片をCD34とHIF1-αまたはCathepsin Dとの二重染色を行い、産生ホルモン別の各subgroupのmicrovascular density(MVD)とそれぞれの発現傾向を検討した。次に蛍光二重染色によってHIF1-αとCathepsin Dのco-localizationを確かめた。発現indexはImage-Pro Plus(ver.4.5J)によって定量解析した。各視野ごとのMVDは各組織群に有意差はなかった。しかしHIF1-αが発現している血管内皮細胞を有する微小血管は低酸素ストレスに陥っていると考えられるが、これら異常微小血管はPRL adenomaとGH adenomaで他群より有意に多く発現していて、将来的に破綻し、出血をおこしいわゆる下垂体卒中を起こす可能性があるのではないかと思われた。HIF1-α indexはGH adenomaが最も高く(9.4+/0.9)、ACTH adenomaが低値であった(2.1/0.4)。一方Cathepsin D indexは逆にGH adenomaが最も低く(3.4+/0.6)、ACTH adenomaが低値であった(14.2+/-2.8)。蛍光二重染色ではHIF1-α発現細胞のうち78.6-94.8%にCathepsin D発現は陰性であった。逆にCathepsin発現細胞ではHIF1-α核内発現は5%以下であった。従って今回の研究では腫瘍組織内での低酸素状態おこしている場所でHIF1-αはangiogenesis阻害因子であるCathepsin D発現をdownregulateしていると考えられた。このCathepsinは血管新生抑制物質であるangiostatin産生酵素で同時にapoptosisの際のリソソーム活性を担っている。下垂体腺腫組織が低酸素状態に陥った部分ではHIF1-αは活性化しCathepsin Dを産生抑制することで下垂体腺腫細胞をapoptosisから回避させ同時に酸素供給を増進させるためangiogenesis促進を行っていることが考えられた。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] Teramoto A: "Contemporary Trans sphenoidal surgey fo pituing"Biomed Pharmacother. 56Suppl. 154-157 (2003)
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[Publications] Teramoto A: "Complications of trans spheroidal pituitary sugery"No Shinkei Geka. 31・11. 1165-1176 (2003)
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[Publications] Yoshida D: "Apoptotic induction by BE16627B on human malignant"Brain Tumor Pathol. 20・1. 13-19 (2003)
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[Publications] Yoshida D: "Tracking cell invasion of human glioma cells"Brain Tumor Pathol. 19・2. 69-76 (2003)
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[Publications] Yoshida D: "Anti-invasive effect of an anti-matrix"Neurosurgery. 52・1. 187-196 (2003)
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[Publications] Sanno N: "A Survey of pituitary incidentalowa in Japan"Eur J Endocrinol. 149・2. 123-127 (2003)