2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15390446
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Research Institution | Hyogo Medical University |
Principal Investigator |
有田 憲生 兵庫医科大学, 医学部, 教授 (80159508)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
池本 秀康 兵庫医科大学, 医学部, 助手 (30278824)
森 鑑二 兵庫医科大学, 医学部, 助手 (50360269)
金村 米博 独立行政法人産業技術総合研究所, セルエンジニアリング研究部門, 研究員 (80344175)
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Keywords | brain tumor / lymphoma / central nervous system / methotrexate / chemotherapy |
Research Abstract |
前年度までに我々は中枢神経系原発悪性リンパ腫(PCMSL)患者の生検標本より培養細胞株を樹立した。この培養細胞は免疫染色の結果などから、胚中心由来細胞に相当する分化度のBリンパ球と考えられた。 中枢神経系原発悪性リンパ腫の起源を明らかにするために、これを用いて以下のような研究を行った。 1)分化誘導能の検討 レチノイン酸を培養液に添加すると、成長速度が低下したが、明瞭な形態変化は観察されず、神経系細胞への分化能は証明されなかった。 2)薬剤感受性の検討 標準治療薬となっているmethotrexateや、抗腫瘍効果のあるdexamethasoneを添加すると、それぞれ100nM、10nMで増殖が抑制され、TUNNEL法によりapoptosisが誘導されていることが示された。しかしながら、高濃度でも10%程度の細胞が生存し、薬剤耐性細胞の存在が示唆された。 我々のこれまでの研究ではPCNSLと中枢神経系細胞分化の系譜を結びつける結果は得られなかった。今後新たなマーカー分子や分化誘導法の利用が必要と考える。また、培養細胞株を用いた実験結果は本疾患の臨床像と相違なく、薬剤耐性機構の解明に有用と考えられた。
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Research Products
(3 results)