2003 Fiscal Year Annual Research Report
耳管開放症および閉鎖不全耳管の精密診断と新しい治療法の開発に関する総合的研究
Project/Area Number |
15390513
|
Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
小林 俊光 東北大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (80133958)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐藤 利徳 東北大学, 医学部附属病院, 助手 (00336166)
千葉 敏彦 東北大学, 大学院・医学系研究科, 助手 (70280881)
川瀬 哲明 東北大学, 大学院・医学系研究科, 助教授 (50169728)
和田 仁 東北大学, 大学院・工学研究科, 教授 (30111264)
吉田 尚弘 東北大学, 医学部附属病院, 助手 (90291260)
|
Keywords | 耳管開放症 / 経鼻腔聴力検査 / 3D-CT / 耳管ピン |
Research Abstract |
本年度は2年計画の1年目で、下記の研究を行なった 1 経鼻腔聴力検査、TSPインパルス応答解析システムを用いた開放耳管評価の臨床評価 耳管開放の客観的重症度評価を目的とし試作した経鼻腔聴力検査、TSPインパルス応答解析システムの臨床評価を行った。その結果、これらの検査を用いることで、患者の主観的な訴えの変化を客観的に評価できることが示唆され、耳管開放症の臨床検査としての有用性が示された。成果の一部はActa Otolaryngolに投稿、現在掲載予定である。 2 3DXマルチイメージマイクロCTを用いた開放耳管の評価 昨年までの研究により、耳管開放症の画像診断における立位検査の有用性が示されていた。そこで2001年より歯科領域で臨床応用された立位での撮影が可能な3DXマルチイメージマイクロCTの開放耳管評価への応用を試みた。本年度の研究では、開放耳管の画像解析による耳管開放症の病態解析を行なったが、開放形態には症例間のvariationが大きく、症例の病態に応じた治療法選択の必要性が示唆された。次年度は、本年度の結果をもとに、本検査装置を用いた耳管の特性評価や治療効果の評価の可能性を検討する。 3 経咽頭口耳管ピン挿入術の開発と臨床応用 開放耳管に対するにより低侵襲耳管狭窄治療として、従来、経鼓膜的に行なってきた耳管ピン挿入術を経咽頭口的に挿入する方法を開発しその臨床応用を行なった。現在、効果評価中であるが、治療効果改善の為のピンの形状改良などに心取り組んでいる。成果の一部は、耳鼻咽喉科展望誌に発表した。
|
Research Products
(2 results)
-
[Publications] 佐藤利徳, 川瀬哲明, 馬場保, 狩野茂之, 斉藤春夫, 小林俊光: "耳管開放症難治症例に対する経咽頭口的耳管ピン挿入術の1症例"耳鼻咽喉科展望. 46. 216-220 (2003)
-
[Publications] Kano S, Kawase T, Baba Y, Sato T, Kobayashi T: "Possible new assessment of patulous tube function-audiometry for tones presented in the nasal cavity-"Acta Otolaryngol. (in press). (2004)