2005 Fiscal Year Annual Research Report
最重度難聴者用補聴システム開発のための超音波聴覚の応用研究
Project/Area Number |
15390520
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Research Institution | NARA MEDICAL UNIVERSITY |
Principal Investigator |
細井 裕司 奈良県立医科大学, 医学部, 教授 (80094613)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
阪口 剛史 奈良県立医科大学, 医学部, 助手 (50347564)
今泉 敏 県立広島大学, 保健福祉学部, 教授 (80122018)
渡辺 好章 同志社大学, 工学部, 教授 (60148377)
米本 清 岩手県立大学, 社会福祉学部, 助教授 (90305277)
中川 誠司 独立行政法人産業技術総合研究所, 主任研究員 (70357614)
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Keywords | 最重度難聴 / 補聴器 / 超音波 / 音楽 / 音声 / 言語 |
Research Abstract |
1.語音聴取能の評価実験 日本語の単音素100種の聴取試験を聴力正常者ならびに最重度難聴者に対して行い、異聴マトリックスを作成した。作成した異聴マトリックスから、被験者の聴取しやすい音素、聴取しにくい音素を抽出し、算出したそれらのフォルマントの周波数をもとに、超音波補聴器の出力信号の周波数構成を変更することを、聴取の改善を図る一つの手段とした。 2.音聴取能の改善のための振動子の開発と評価実験 超音波補聴器用の振動子として、圧電型の振動子やランジュバン型振動子を試作した。圧電型は、超音波補聴器用として採用することとしたが、超音波補聴器の安全性確認を行うための動物実験用としては、より出力音圧の高いランジュバン型を採用することとした。 3.音楽聴取実験 重度難聴者に対して、音楽的要素の聴取実験を行った。映画、テレビ、CDプレイヤー等から流れてくる音を呈示音とし、日常生活を送っていただきながらこれらの音を被験者に聴取していただいた。聴取成績の良好な被験者に関しては、演奏されている楽器の弁別ができる、歌手名を言い当てることができるなど、超音波補聴器による音楽的要素の聴取の可能性が示唆された。 4.リハビリテーション法の開発、改良 超音波補聴器のリハビリテーション手法としては、人工内耳のそれとほぼ同じ手法で行うこととした。親密度の高い(聞きなじみのある)語音の聴取が可能であるかについてまず検査を行い、検査結果に応じて(親密度の低い語音を検査音とするなど)検査音の難易度を高めていくなどといった手法を採用することとした。
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Research Products
(6 results)