2005 Fiscal Year Annual Research Report
幹細胞導入による頭蓋顎顔面領域の機能的再生外科学の創生
Project/Area Number |
15390542
|
Research Institution | Tokyo Women's Medical University |
Principal Investigator |
野崎 幹弘 東京女子医科大学, 医学部, 教授 (70086586)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
桜井 裕之 東京女子医科大学, 医学部, 講師 (60246585)
岡野 光夫 東京女子医科大学, 先端生命医科学研究所, 教授 (00130237)
大和 雅之 東京女子医科大学, 先端生命医科学研究所, 助教授 (40267117)
|
Keywords | 生体材料 / 生体組織工学 / 再生医療 / 再建外科 |
Research Abstract |
コンピュータでのポリマーの三次元形状制御と播種した幹細胞による細胞外マトリックス産生、および、至適培養条件の検討として、酸素濃度の違いによる細胞増殖能、分化能の比較を行った。 CAD技術でデザインしたT字型(20x20x10mm大)を、3次元プリンターを用いて生体吸収性ポリマーであるポリカプロラクトン(以下PCLと略す)で再現した。その際、PCLでコーティングした塩パウダー(50〜100μm)を用いて、T字型を打ち抜いたアルミ製鋳型を充たし、ノズルから噴霧された有機溶媒で接着させながら、積層させて、厚みのあるT字型を構築した。できあがったT字型は蒸留水中で塩を溶解し、T字型ポリカプロラクトンスポンジを作成した。一方、家兎耳介軟骨膜に存在する軟骨前駆細胞を増殖培養し、I型コラーゲンゲルと共にT字型PCLに播種し、軟骨分化誘導因子であるTGF-β2およびIGF-Iを含む培養液中で、2ヶ月間三次元培養を行った。その結果、サフラニンO染色で橙色、ペンタクローム染色で緑色、II型コラーゲンやプロテオグリカンΔ6とΔ4、エラスチン、ヒアルロン酸に対する免疫染色に陽性に染まる軟骨マトリックスの誘導を認めた。 生体内の酸素および二酸化炭素濃度は空気中と異なるため、インキュベータ内は5%二酸化炭素濃度に保たれている。ところが、酸素濃度は調整されていないため、細胞は生体内より高濃度の酸素に暴露されている。そこで、酸素濃度調節用パックを用いた密閉式培養器で、酸素濃度を低下させた条件下で細胞培養を行い、細胞増殖能が維持されることを確認した。詳細は比較検討中である。
|
Research Products
(6 results)