2004 Fiscal Year Annual Research Report
数理学的に導かれた動的脳自動調節能の生理的意義:-静的脳自動調節曲線上での解析-
Project/Area Number |
15390544
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
遠藤 裕 新潟大学, 大学院・医歯学総合研究科, 教授 (90168831)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
竹内 智 山梨大学, 工学部, 教授 (50115317)
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Keywords | 動的脳自動調節能 / クロススペクトル解析 / 静的脳自動調節能 |
Research Abstract |
1.実験モデルの作成 セボフルレンで麻酔された雑種成猫5匹において,レーザードップラーを用いて左頭頂部の脳局所血流とTCDを用いて右中大脳動脈脳血流速度を測定した。さらに,心電図、動脈圧の4信号をAD変換,PCに取り込んだ。 2.実験のプロトコール PaCO2=35〜40mmHg,平均血圧=90〜100mmHgの時の局所脳血流量と右中大脳動脈脳血流速度をそれぞれ100%(A)とし,脱血により平均血圧を,70mmHg(B),40mmHg(C)低下,返血とフェニレフリンの持続注入により平均血圧を120mmHg(D),180mmHg(E)に上昇させ,対象とする平均血圧をそれぞれ5〜10分維持,この時の動脈圧波形と脳血流速度波形から1拍ごとの平均波形に変換,両者の伝達関数から,coherence, gainを算出した。 3.結果 coherence, gainは0.07Hz以下,0.07〜0.2Hz,0.2Hzの3周波数領域に分けてそのパワーを検討した。 【table】 4.結論 平均動脈圧を入力,平均脳血流速度波形を出力系とした伝達関数による解析では,0.07Hz以下のパワーの変化は,静的自動調節能の変化を反映していることが示唆された。
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Research Products
(4 results)