2004 Fiscal Year Annual Research Report
MRIによる摂食嚥下動態の画像解析法の開発についての研究
Project/Area Number |
15390567
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
本多 康聡 岡山大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助手 (40284070)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石田 僚 岡山大学, 医学部・歯学部附属病院, 講師 (00327933)
江草 正彦 岡山大学, 医学部・歯学部附属病院, 助教授 (90243485)
森 貴幸 岡山大学, 医学部・歯学部附属病院, 助手 (90274000)
岸 幹二 岡山大学, 大学院・医歯学総合研究科, 教授 (30033202)
柳 文修 岡山大学, 医学部・歯学部附属病院, 助手 (50284071)
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Keywords | MRI / 摂食嚥下 / Videofluorography / 座位 / ビデオ内視鏡 / 超音波 |
Research Abstract |
本年度は健常ボランティア7名を対象に以下の検討を行った。 1.座位MRI撮影用チェアの作製 昨年作製した試作品を元に、撮影姿勢が調整できる構造とし、磁気の妨げにならない材料を選択した。 2.座位MRIの撮影 作製した座位MRI撮影用チェアを用い撮影姿勢を段階的に変化させ、それらの摂食嚥下動態を検討した。 3.Videofluorography(VF)の画像との比較 撮影されたVF画像とMRIの画像とを詳細に比較検討した。 4.ビデオ内視鏡(VE)の画像との比較 撮影されたVE画像とMRIの画像とを詳細に比較検討した。 5.超音波(Echo)の画像との比較 撮影されたEcho画像とMRIの画像とを詳細に比較検討した。 6.画像解析と評価 摂食嚇下組織の構造とその機能の連携動作を定量的に解析した。 本研究の最大の成果は、座位での摂食嚥下動態のMRI撮影に成功したことであろう。これにより生理的な状態に近い摂食嚥下動態の描出が可能となり、さらに被験者自身による補食が可能となることを示した。また収集したMRI基礎データから動的な嚥下関連筋の構造とその機能の連携動作を定量的かつ客観的に解析し、2次元動画像や3次元画像を作成することができた。しかし問題点も明らかになった。それはこの装置では詳細な嘘下動態を評価する時間分解能が不十分であったこと、そして咽頭期の描出能が低かったことであった。VF、VE、Echo画像と比較し、現時点でのMRIを用いた摂食嚥下動態の評価に関しての利点や問題点が明らかになった。 本研究の成果の一部は第9回日本摂食嚥下リハビリテーション学会・学術大会、第45回日本歯科放射線学会総会、第5回アジア国際顎顔面放射線学会及び第83回国際歯科研究学会にて発表し好評を得た。また第45回日本歯科放射線学会総会では野井倉武憲賞(学術発表賞)を受賞した。本研究の成果は現在、学術雑誌へ投稿中である。
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