2005 Fiscal Year Annual Research Report
遺伝子操作によるodontoma自然発症モデルマウスの系統樹立と発症機構の解明
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15390572
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Research Institution | Osaka Dental University |
Principal Investigator |
野崎 中成 大阪歯科大学, 歯学部, 講師 (90281683)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大浦 清 大阪歯科大学, 歯学部, 教授 (20131378)
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Keywords | 歯牙腫 / 細胞分化 / 象牙芽細胞 / エナメル芽細胞 / 幻影細胞 / PARP1 |
Research Abstract |
ポリ(ADP-リボース)合成酵素(PARP1)は細胞分化や細胞死に関与することが知られている。ヒト歯牙腫の発症および進展へのPARP1の関与を調べるため、組織病理学的所見で歯牙腫と診断された標本を用いてPARP1の発現について調べた。また、PARP1の歯牙腫におけるアポトーシスへの関与を調べるため、アポトーシス初期のマーカーであるM30CytoDEATH抗体による免疫染色を行った。複雑性歯牙腫7検体と集合性歯牙腫6検体の未染色標本を製作した。また、幻影細胞(ghost cell)を有する病変として一部に歯牙腫を伴う石灰化嚢胞性歯原性腫瘍1検体についても未染色標本を作製した。これら標本の免疫組織化学的解析を行い、システム生物顕微鏡(オリンパスBX51-33)を用いて染色標本の評価を行った。PARP1は歯牙腫の構成成分において、象牙芽細胞、未熟なエナメル質およびエナメル芽細胞に相当する上皮成分で発現していた。また、PARP1は複雑性歯牙腫および集合性歯牙腫に存在する幻影細胞だけでなく、石灰化嚢胞性歯原性腫の歯牙腫病変部に出現する幻影細胞においても発現が認められた。さらに、幻影細胞はM30CytoDEATH抗体による染色で強陽性を示した。歯牙腫に存在する象牙芽細胞や一部のエナメル芽細胞でPARP1が発現していることから、PARP1は、歯牙腫を構成するこれらの分化に何らかの役割を担うことで、歯牙腫の発症および進展に関与することが示唆された。一方、幻影細胞はハードケラチンが蓄積した一種の変性細胞であるが、M30CytoDEATH抗体に強陽性を示したことから、何らかのearly apoptosis eventが残存していると考えられる。アポトーシスの過程で直接的、間接的な役割を担うとされているPARP1は、幻影細胞の出現においてアポトーシスの過程で関与していることが示唆された。
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Research Products
(3 results)