2003 Fiscal Year Annual Research Report
歯髄幹細胞を用いたGdf11生体外遺伝子治療による新しい齲蝕・歯髄治療法の開発
Project/Area Number |
15390577
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
中島 美砂子 九州大学, 大学院・歯学研究院, 助手 (20207773)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
渡邊 武 九州大学, 生体防御医学研究所, 教授 (40028684)
平山 義則 北九州市立大学, 国際環境工学部, 教授 (40253504)
赤峰 昭文 九州大学, 大学院・歯学研究院, 教授 (00117053)
平田 昌子 九州大学, 大学病院, 助手 (10153769)
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Keywords | 遺伝子導入治療 / 象牙質・歯髄再生 / フローサイトメトリー / 歯髄組織幹細胞 / 修復象牙質 / 象牙芽細胞 / BMP / バイオ歯 |
Research Abstract |
本研究では、歯髄幹細胞に特異的なマーカー遺伝子を分離同定し、このマーカーの抗体を用いて歯髄幹細胞をラベルしてフローサイトメーターにて分離する方法を開発する。この方法により分離し増殖させた十分な細胞数の歯髄幹細胞にBMPs遺伝子を生体外遺伝子導入し、齲蝕欠損部に適合する歯髄を含む細管象牙質いわば「バイオ歯」をin vitroで培養作製することを目的とする。まず、マウス胎生17.5日目の臼歯部歯胚から酔素消化法にて細胞を分散させ、Hoechst33342にて1時間ラベル後、水冷UVレーザーをもつフローサイトメーターを用いてSide population (SP)細胞を分取した。その数は約0.2%であった。ついで、分取したSP細胞と非SP細胞からtotal RNAを分離した。ついで、サブトラクション法にて発現量に差がある差次的遺伝子を選択的に増幅させ、ライブラリーを作製した。ディファレンシャルスクリーニングにより差次的遺伝子のcDNAを検出し、遺伝子配列を決定した。現在、BLAST検索により、他の細胞に発現が報告されていない歯髄に特異的なreceptorの遺伝子を選択している。今後、この遺伝子の歯胚における発現を検討し、この抗体を作製して、歯髄幹細胞をラベルし、フローサイトメーターにて分取する。また、造血幹細胞に特異的なマーカー、Sca^+,c-kit^+,lin^-およびThy^<10>との比較を行う予定である。
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[Publications] Wakashima M., Tachibana K., IoharaK., Ito M., Ishikawa M., Akamine A.: "Induction of reparative dentin formation by ultrasound-mediated gene delivery of Growth/differentiation factor 11."Human Gene Therapy. 14. 591-597 (2003)
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[Publications] 庵原耕一郎, 中島美砂子, 石河真幸, 中島昭彦, 赤峰昭文: "BMP2を用いた歯髄細胞導入治療法による象牙質再生"日本歯科保存学雑誌. 46・5. 654-665 (2003)
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[Publications] Nakashima M., Reddi A.H.: "The application of bone morphogenetic proteins to dental tissue engineering."Nature Biotech.. 21・9. 1025-1032 (2003)