2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15390588
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
佐藤 尚弘 東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助手 (70178747)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高橋 英和 東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助教授 (90175430)
土平 和秀 東京医科歯科大学, 歯学部, 講師 (00292988)
吉田 恵一 東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助教授 (60240280)
幾島 啓介 (株)ジーシー研究所, 金属無機材料部門, 研究員
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Keywords | ペーストタイプ陶材 / ビッカース硬さ / 色調 / オールセラミックス / CAD / CAM / SEM |
Research Abstract |
今年度は、色調の安定性(再現性)とペースト陶材の微小硬さについても検討した。 1.色調安定性 ペースト陶材と従来型のパウダー陶材を用いて、直径20mm厚さ1mmの円板試料を作製した。それぞれ所定のプログラムに従って焼成後、表面を0.5μmで仕上げ、グレージングを行った。測色には分光測色計CM-2600dを使用し、試料の中央および周辺部4カ所の計5カ所を測定した。結果はD65光源に対するCIE L*a*b*で表示したが、色彩分析ソフト(彩Check XP)により試料間、ならびに同一試料内の色差ΔEを次式に基づいて算出し、比較した。 ΔE^*=[(ΔL^*)^2+(Δa^*)^2+(Δb^*)^2]^<1/2> この結果、ペースト、パウダー試料の平均ΔEとS.D.は、それぞれ1.05(0.45)と1.29(0.16)であった。さらに、同一試料内では、0.18(0.09)と0.42(0.21)であり、ペーストの方が若干小さな値を示したが、t-検定による統計学的な有意差(p<0.05)は認められなかった。 2.ビッカース硬さ試験 マイクロビッカース硬さ試験機(MVK-G2,AKASHI)により、荷重500gfで試験した。この結果、ペースト。パウダーそれぞれのHvは510.1(1.7)と512.2(0.8)で統計学的な有意差は認められなかった(p<0.05)。 3.SEMによる観察 硬さ試験後の試料は走査型電子顕微鏡(JXA-6100P, JEOL)で圧痕周辺部を拡大観察した。この結果、菱形の頂角から延びた陶材表面の亀裂はペーストよりもパウダーの方が有意に長く、ペーストの方が破折抵抗性に優れる可能性が示唆された。 以上の成果は、Color and Microhardness of Paste Porcelainの題名で、第83回IADR総会(2005年3月、アメリカ・ボルチモア)において発表する予定である。
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Research Products
(2 results)