2003 Fiscal Year Annual Research Report
チタンのオッセオインテグレーション獲得に関与する遺伝子クローニングとその応用
Project/Area Number |
15390592
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
|
Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
李 起学 (完山 学) 岡山大学, 医学部・歯学部附属病院, 講師 (90294420)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
滝川 正春 岡山大学, 大学院・医歯学総合研究科, 教授 (20112063)
中西 徹 岡山大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助教授 (30243463)
窪木 拓男 岡山大学, 大学院・医歯学総合研究科, 教授 (00225195)
鈴木 康司 岡山大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助手 (30304322)
荒川 光 岡山大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助手 (30304314)
|
Keywords | デンタルインプラント / 骨組織再生 / オッセオインテグレーション / 幹葉系幹細胞 / チタン特異的遺伝子 |
Research Abstract |
1.ラット骨髄間葉系幹細胞の採取と骨芽細胞への分化・培養 雄性4週齢のWistar系ラット大腿骨より骨髄液を吸引・採取し細胞を含んだ懸濁液を培養し、24時間後に血球成分を除去するために培地交換を行った。その後3日毎に培地交換を行い、培養皿に付着している細胞の培養・継代を行った結果、紡錘形の単一な細胞が得られた。その後、Zukら(2001)の方法に従い、骨芽細胞へ分化誘導するために石灰化培地を用いて細胞を培養した結果、多角形の単一な細胞外形を示した。今後は細胞外基質合成の定量及び分化マーカーの確認を行い、骨芽細胞としての分化度や機能を検討する予定である。 2.チタンプレート上での舳胞培養及び発現遺伝子の解析 骨髄間葉系幹細胞から分化誘導した骨芽細胞をチタンプレート上で培養しチタンの影響を検討するに先立ち、骨芽細胞様細胞株をチタン上で培養し、通常の培養皿と比較して細胞動態にどの様な影響があるか検討した。 (1)細胞接着への影響 通常の培養皿と比較してチタンプレートへの細胞接着は細胞播種後2、3、5時間後で有意に高い値を示した。 (2)細胞増殖への影響 通常の培養皿と比較してチタンプレート上での細胞増殖は細胞播種後より低い傾向を示し、3、4日後では有意に低い値を示した。 (3)細胞分化への影響 分化の指標としてアルカリホスファターゼの活性を比較検討した結果、通常の培養皿と比較してチタンプレート上でのアルカリホスファターゼ活性は低い値を示した。 (4)発現遺伝子の解析 通常の培養皿と比較してチタンプレート上での発現に変動のある遺伝子をマイクロアレイ法にて網羅的に解析した結果、ミオシンなどの細胞骨格に関する遺伝子の発現の上昇が認められた。
|