2003 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15390595
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
松家 茂樹 九州大学, 大学院・歯学研究院, 助教授 (00108755)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
有働 公一 九州大学, 大学院・歯学研究院, 助手 (60145266)
中川 雅晴 九州大学, 大学院・歯学研究院, 助手 (80172279)
石川 邦夫 九州大学, 大学院・歯学研究院, 教授 (90202952)
上山 吉哉 山口大学, 医学部, 教授 (00168668)
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Keywords | バイオセラミックス / 炭酸カルシウム / 炭酸アパタイト / リン酸塩 / 強度 / X線回折 / 破骨細胞 / 骨芽細胞 |
Research Abstract |
本研究は,水酸化カルシウム圧粉体の炭酸化で得た炭酸カルシウムブロックをさらにリン酸塩水溶液処理することにより,炭酸アパタイト化を試み、硬組織代替材料としての評価を行うことを目的とした.そのために,1)常温による炭酸アパタイトブロック調製条件の最適化、2)得られた炭酸ブロックの破骨細胞による吸収性ならびに、3)骨芽細胞による骨伝導性の評価を行った。一軸力圧によって得た水酸化カルシウム成型体を室温でCO_2ガスと反応させ炭酸化を試みた.得られた炭酸カルシウムブロックの引張り強度は水酸化カルシウム圧粉体を作成する時の成型圧が高い程増加し、5MPa程度でほぼ一定となることがわかった。強度の増加はカルサイトの生成とほぼ対応していた。また、成型圧を極度に高くする(15〜30MPa)と炭酸化が進行しないことがわかった。得られた炭酸カルシウムブロックを60℃に保持したリン酸二水素アンモニウムならびにリン酸水素ニアンモニウム水溶液と反応させたところ、2週間後には前者で約10MPa,後者で約6MPaと強度が増加した。X線回折の続果によれば両溶液とも主生成相はアパタイトであり、リン酸二水素アンモニウムの場合に少量のリン酸八カルシウムが副生していた。赤外吸収スペクトルにはBタイプの炭酸アパタイトに特有のピークが観察された。以上の結果から本方法は炭酸アパタイトブロックの製造法として有望であることが示唆された。上記により生成した炭酸アパタイトブロック上での破骨細胞による吸収性の実験では、表面に吸収窩が認められ、コントロールとしてのヒドロキシアパタイト焼結体よりも吸収性に優れることがわかった。さらに、骨芽細胞による培養実験では骨伝導性のマーカーとしたオステオカルシン値は15日目で11ng/mLであり細胞培養用シャーレの3ng/mLより著明に大きい値を示したことから骨伝導性を有することが示唆された。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] M.Oda, T.Kaku, A.Okubo, S.Matsuya, K.Ishikawa: "The Effects of Hradening Environment on the Conversion to Apatite and the Mechanical Strength of Apatite Cement"日本口腔インプラント学会誌. 16・3. 26-34 (2003)
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[Publications] I.D.Ana, S.Matsuya, M.Ohta, K.Ishikawa: "Effects of added bioactive glass on the setting and mechanical properties of resin-modified glass ionomer cement"Biomaterials. 24・18. 3160-3067 (2003)
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[Publications] Y.Suzuki, S.Matsuya, K.Udoh, M.Nakagawa, K.Koyano, K.Ishikawa: "Fabrication of Hydroxyapatite Monolith from Gypsum with the Presence of Ammoniwn Phosphate"Archives of Bioceramics Research. 3. 77-82 (2003)
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[Publications] X.Lin, S.Matsuya, K.Udoh, M.Nakagawa, Y.Terada, K.Ishikawa: "Fabrication of Calcium Carbonate Monolith by Carbonization of Calcium Hydroxide Compact"Archives of Bioceramics Research. 3. 83-88 (2003)
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[Publications] I.D.Ana, S.Matsuya, K.Ishikawa: "In vitro Apatite Formation of Bioactive Resin-Modified glass Ionomer Cement"Archives of Bioceramics Research. 3. 374-378 (2003)