2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15390595
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Research Institution | KYUSHU UNIVERSITY |
Principal Investigator |
松家 茂樹 九州大学, 大学院・歯学研究院, 助教授 (00108755)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石川 邦夫 九州大学, 大学院・歯学研究院, 教授 (90202952)
中川 雅晴 九州大学, 大学院・歯学研究院, 講師 (80172279)
有働 公一 山口大学, 医学部, 助教授 (60145266)
上山 吉哉 山口大学, 医学部, 教授 (00168668)
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Keywords | 炭酸アパタイト / 水酸化カルシウム / 炭酸カルシウム / 生体材料 / 骨置換材 / リン酸化 / 骨芽細胞 / 分化 |
Research Abstract |
酸化カルシウムを出発原料としてポリウレタンフォーム法により調製したフオームは、空気中の湿気や炭酸ガスの吸収によるフォームの崩壊を避けられなかった。そこで、出発原料としてリン酸四カルシウムを用いてフオームを調製し、炭酸塩水溶液で水熱処理することによる炭酸アパタイトフォームの調製を試みた。しかし、炭酸塩単独処理ではアパタイト相へ転化しなかったので、まず、リン酸塩水溶液処理によりアパタイトへの転化過程を検討した。アパタイトへの転化はリン酸塩濃度に大きく影響され、薄い程転化率が大きかった。また、単に蒸留水中での水熱処理によりアパタイトへの転化は進行するが、水酸化カルシウムが副生した。一方、ウレタンフォーム焼却法による炭酸アパタイトフオームの調製に代わる方法として、水酸化カルシウムに一定量の塩化ナトリウムを添加し炭酸化後に塩化ナトリウムを熱水中で溶かし出すことによりカルサイト多孔体を調製しさらにリン酸塩水溶液中での水熱処理により炭酸アパタイト多孔体とする方法について検討した。その結果、塩化ナトリウムの添加量調節することによりを気孔率が最大で約90%の炭酸カルシウムおよび炭酸アパタイト多孔体を調製できることがわかった。生成した炭酸アパタイトの分析結果から、使用する塩の種類によりA,B両タイプの生成比が異なることがわかった。アンモニウム塩の場合はA,Bタイプがほぼ等量、カリウム塩の場合はBタイプが優先的に生成した。第1〜3リン酸ナトリウムを用いて調製した炭酸アパタイトにより、骨芽細胞による細胞付着性、増殖性を検討した。接着性はいずれの塩を用いた場合も焼結体アパタイトと同程度であった。また、第2リン酸塩を用いて調製した炭酸アパタイトが、焼結体アパタイトより多少劣るものの、増殖率が最も大きかった。一方、ラットへの埋入試験では2週間後で既に破骨細胞による吸収および新生骨の生成が認められた。
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Research Products
(4 results)