2005 Fiscal Year Annual Research Report
振動刺激装置による顎骨の再生医療を目指した基礎的・臨床的研究
Project/Area Number |
15390606
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Research Institution | Hirosaki University |
Principal Investigator |
木村 博人 弘前大学, 医学部, 教授 (90142851)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
楠美 昭則 弘前大学, 医学部附属病院, 助手 (90332494)
榊 宏剛 弘前大学, 医学部附属病院, 助手 (90374850)
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Keywords | メカニカルストレス / 骨芽細胞 / 振動刺激 / 再生医療 / 顎骨 / 線維芽細胞 |
Research Abstract |
本年申請者らは、平成15年度・16年度のin vitroで得られた結果をふまえ、振動刺激を用いたメカニカルストレス負荷法を臨床応用すべくラットを用いたin vivoの検討を行った。 先に開発した骨芽細胞培養用振動刺激装置を応用して動物実験用振動刺激装置を設計・作製した。10週齢のラット用い、in vitroで決定された至適振動刺激条件で1日15分の振動刺激を7日間実施後、ネンブタール過剰投与により安楽死させ、頭蓋骨を摘出した。摘出した骨を用いてH-E染色、免疫染色(アルカリフォスファターゼ活性、RANKL、OPG)を施行した。 ラットを用いた検討では振動刺激群と非刺激群において明らかな差を認めなかった。切断面においてOPGの強産生が認められたが、これは、骨折治癒過程の反応性のものと考えられた。今後in vivoの実験系において、振動条件の再検討ならびに骨形成因子の投与を併用するなどの検討が課題と思われた。 本研究で行った検討結果をまとめると、振動刺激によるメカニカルストレス負荷法は、安価かつ簡便で、臨床応用に適した方法であったが、他のメカニカルストレス負荷法と比較して細胞に及ぼす効果が小さいものと考えられた。現段階での臨床応用の可能性を考慮すると、超音波と性質が近いことから、骨髄炎の治療などが可能性としてあげられる。また、cDNA microarray施行によって明らかとなった機能不明の遺伝子の中から、メカニカルストレスの骨形成作用の鍵となる遺伝子を特定することによって、メカニカルストレス受容構造の解明を行うことが今後の検討課題としてあげられた。
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Research Products
(1 results)