2006 Fiscal Year Annual Research Report
間葉系幹細胞と生理活性因子徐放システムを用いた顎骨再生医療の確立
Project/Area Number |
15390624
|
Research Institution | Kanagawa Dental College |
Principal Investigator |
木下 靭彦 神奈川歯科大学, 高次口腔科学研究所, 教授 (70084770)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田畑 泰彦 京都大学, 再生医科学研究科, 教授 (50211371)
筏 義人 奈良県立医科大学, 医学部, 教授 (00025909)
川瀬 俊夫 神奈川歯科大学, 歯学部, 教授 (30084784)
小園 知 神奈川歯科大学, 高次口腔科学研究所, 助教授 (40084785)
塗々木 和男 神奈川歯科大学, 歯学部, 講師 (90139577)
|
Keywords | 骨髄間葉系幹細胞 / 顎骨再生 / 17-cstradiol / PTH / bFGF / PRP / PGA / Poly(LA-CL) |
Research Abstract |
1.ラット骨髄間葉系幹細胞(BMSC)の増殖、分化能に対する生理活性因子の効果.dexamethasoneとbFGFおよび17β-estradiolの併用群はALP活性を低下することなく、細胞増殖活性を亢進した。 2.骨再生に及ぼす生理活性因子の徐放効果について、17β-estradiol/PLGA、PTH/PLGAおよびBMP/gelatin複合体を、ラット下顎前歯抜歯窩および頭頂骨と下顎枝の欠損部に移植したところ、BMP/gelatin群では顕著な骨再生効果が認められ、17β-estradiol/PLGAとPTH/PLGA群は抜歯窩歯槽骨を増量する傾向がみられた。 3.擬似体液浸漬によりhydroxyapatiteをコーティングしたHA-PGA/Collage Spongeを用いて、ラットBMSCの三次元培養を行なったところ、HA-PGA繊維上に多くの細胞が増殖した。それらの皮下移植では、spongeの変形が少なく、良好な骨形成を示した。 4.成犬の下顎骨辺縁切除後に、βTCP含有Poly(LA-CL)製多孔性膜をexternal scaffoldとして用い、骨髄海綿骨細片(PCBM)と、多血小板血漿(PRP)またはbFGF/gelatin併用による骨再生実験を行った。その結果、PCBMへのPRPあるいはbFGFの併用は骨形成を促進する傾向がみられたが、結果のバラツキが大きく、有意差はみられなかった。併用量の再検討が必要と考えられた。 5.歯槽骨再生医療におけるbFGF徐放システム(bFGF/gelatin)のtransitional research 神奈川歯科大学倫理委員会の承認のもとに、歯周病における歯槽骨の再生とインプラント時の歯槽骨増量を目的にbFGF/gelatinを局所に移植した。11例に適用してところ、有害事象は無く、ほぼ満足すべき結果を得ている。
|