2005 Fiscal Year Annual Research Report
DNAチップを用いた咬合性外傷の分子生物学的診断法の開発
Project/Area Number |
15390646
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
北村 正博 大阪大学, 歯学部附属病院, 講師 (10243247)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
村上 伸也 大阪大学, 大学院・歯学研究科, 教授 (70239490)
山田 聡 大阪大学, 歯学部附属病院, 講師 (40359849)
野崎 剛徳 大阪大学, 大学院歯学研究科, 助手 (30263304)
佐保 輝之 大阪大学, 歯学部附属病院, 助手 (10263295)
柳田 学 大阪大学, 大学院・歯学研究科, 助手 (80379081)
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Keywords | DNAチップ / 咬合性外傷 / 歯周病 |
Research Abstract |
本年度は、ヒト歯根膜細胞(HPDL)をコラーゲンtype Iでコーティングしたシリコンチャンバーにおいて培養後、培養細胞伸展システムを用いて一軸性に伸展し、メカニカルストレスを付加した際に上昇する各種炎症性サイトカインおよび増殖因子のmRNA発現の変動をRT-PCR法およびヒト歯根膜DNAチップ(PerioGen Chip)を用いて測定した。その結果、メカニカルストレス付与により、HPDLにおけるCox2、c-fos、Integrin-β1およびβactinの発現上昇が確認された。一方、歯根膜特異的遺伝子PeriostinおよびPLAP-1は、メカニカルストレスによっても、その発現に変化が認められないことが明らかとなった。また、咬合性外傷の診断マーカーを解明するために、咬合性外傷が認められる部位から咬合調整前後にニードルバイオプシー法を用いて微量歯肉組織片を採取し、微量歯肉組織片からRT-PCR法を用いて各種生体応答因子のmRNA発現量を測定し咬合調整を行わなかった部位と比較した。その結果、咬合調整を行わなかった部位では今回検出を行った炎症関連因子のmRNA発現量は変化しないかあるいは漸増する傾向が認められたのに対し、咬合調整を行い咬合性外傷の軽減を図った部位ではIL-1β、IL-6、IL-8、Cox2などのmRNAの発現量が減少し、IFNγのmRNA発現が上昇する傾向が認められた。以上の結果から、Cox2などの炎症関連因子が肉眼的所見としては把握し得ない咬合性外傷の診断マーカーになり得る可能性が示唆された。
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Research Products
(1 results)