2005 Fiscal Year Annual Research Report
療養型医療施設における看護・介護職の実践能力を向上するケア評価システムの開発
Project/Area Number |
15390662
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Research Institution | Kyoto Tachibana University |
Principal Investigator |
岡崎 美智子 京都橘大学, 看護学部, 教授 (60279354)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石垣 恭子 兵庫県立大学, 大学院・応用情報科学研究科, 教授 (20253619)
福間 美紀 (古賀 美紀) 島根大学, 医学部, 助手 (40325056)
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Keywords | 臨床看護実践能力 / 看護支援システム / 看護過程 / 看護アセスメント / 看護実践 / 臨床看護実践能力評価 / クリニカル・ラダー / 看護ケアの標準化 |
Research Abstract |
平成17年度は、次の4項目についておおむね研究計画通りに実施し研究成果を確実に得ることができた。しかし、研究代表者・分担研究者らの所属研究機関の移動等と研究フィールドである療養型医療施設の突発的な事故(高齢者皮膚感染症患者の集団発生)により、研究実績を学会誌に発表したのは原著論文1件のみであった。平成18年度は、広く国内外へ研究成果を発表する予定で準備を進めている。 平成17年度の研究実績は、(1)MEDIS-DC(医療情報システム開発センター)の標準患者観察マスターを利用した本システムの構築を行い、実稼働を平成16年度から行ってきた。これまでの経過は、システムのシュミレーション期間を経て実稼働する病棟で看護・介護職員へオペレーション・トレーニングを実施し、本稼働の検証とシステム評価であった。実稼働病棟の看護記録はシステム上に搭載されているが、停電等の万一に備え、記録消失予防のためシステム入力と手書き記録の二重記録とした。このことは、病院・病棟管理者及び診療科の協力・承諾を得て実施した。この判断は、冒頭で述べた突発的な事態への対応も、研究を中断することなく継続できたことからも適切であった。 (2)本システム導入後、運用成果の利便性の評価を、全くシステム構築に関わらなかった10年間の看護職としての臨床経験を持ち医療情報学を学んでいる大学院生へ依頼し、客観的な評価を行った。その結果、入力のしやすさ、システム画面の見やすさ、フローシートのケア内容の把握のしやすさ等があげられた。改善点も見られたので、平成18年度の検討課題としてシステムの洗練を図りたい。 (3)システム稼働病棟の看護・介護職者の実践能力向上のために実施した研究者らとの共同研究会は、3ヶ月に1回継続してきた。多くの参加者を得るために、勤務時間外で実施してきたため、おおむね同一メンバーの参加を得ることが出来た、検討内容は深まった。 (4)システムを活用することで看護職の看護記録への関心と課題意識を高める目的で実施した事例検討会は、看護記録上の課題を病棟の日常業務と関連させながら検討することが出来、目的を達成することが出来た。 平成18年度の継続課題は、以上の研究実績を踏まえ、本システムに搭載されている自立性尺度はどのように変化しているかを明らかにすることと、システム稼働を継続しながら共同研究会を行い更なる内容の充実を図ると共に報告書を作成することである。
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Research Products
(1 results)