2005 Fiscal Year Annual Research Report
不妊治療中の女性が独りでストレスを抱え込まないためのプログラムの効果
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15390677
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Research Institution | St.Luke's College of Nursing |
Principal Investigator |
森 明子 聖路加看護大学, 看護学部, 助教授 (60255958)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
堀内 成子 聖路加看護大学, 看護学部, 教授 (70157056)
桃井 雅子 聖路加看護大学, 看護学部, 講師 (90307124)
小陽 美紀 聖路加看護大学, 看護学部, 助手 (80365840)
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Keywords | 不妊治療 / ストレスマネジメント教育 / パンフレット / 不妊看護 / 心理的ストレス / セルフケア |
Research Abstract |
2005年1月頃より、研究対象者が漸減したため、リクルート期間を5月末まで延長し、最後のプログラム修了は8月末となった。プログラム開始時は実験群96名、対照群44名であった。3ヶ月間の脱落者数37名、そのうち妊娠理由15名、その他の理由(治療中止、転院、ノート・質問紙未提出)22名であった。最終的にプログラムを終了したのは103名であった。 9〜11月まで分析作業を行った。カイ二乗検定、リスク比、 T検定、共分散分析を行った。比較は、ベースラインから3ヶ月後までの変化における2群の差である。 その結果、実験群(プログラムA群)と対照群(プログラムB群)は、健康関連QOL尺度SF36の下位尺度である「日常役割機能(身体)」「日常役割機能(精神)」の2つの尺度と、「サマリスコア(身体)」のベースラインから3ヶ月後までの変化量(格差)において差がみられた。対照群はベースラインよりも得点の低下が実験群に比べ顕著であった。ただし、HADSで測定した抑うつ・不安尺度においては、カットオフポイントを越えて陽性になる人の割合、リスク比、および尺度値の変化量においても2群の差は認められなかった。満足度に関しても2郡の差は認められなかった。交絡因子を調整し、プログラムの効果を確認するために、変化量に差のみられたSF36下位尺度を従属変数とし、背景因子を共変量として投入し、共分散分析を実施した。プログラムと交互作用のある因子は認められず、単純効果が確認され、プログラムの効果が示唆された。また、プログラム自体に対する評価も得たところ、教材の冊子、ホームワークノート、電話訪問など概ね良好であった。データ収集期間を延長したため、学会での成果発表を今年行うことはできなかったが、2月の英国の生殖看護師たちとのミーティングでは研究成果についての意見交換を行った。冊子の電子化は今後の課題として残され、順次、可能な状況の範囲で行っていきたい。
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Research Products
(1 results)