2003 Fiscal Year Annual Research Report
アイヌを中心とする日本北方諸民族の民具類を通じた言語接触の研究
Project/Area Number |
15401012
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
中川 裕 千葉大学, 文学部, 教授 (50172276)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐々木 利和 文化庁, 文化財部・美術学芸課, 主任文化財調査官 (80132702)
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Keywords | ニヴフ語 / ウィルタ語 / 民具 / 言語接触 |
Research Abstract |
2003年8月24日〜9月3日、研究分担者佐々木利和および研究協力者丹菊逸治は、ロシア共和国サハリン州ポロナイスク市において、ポロナイスク郷土博物館に収蔵されているニヴフ・ウィルタ民具コレクションの調査および、現地のニヴフ人からの民具名称や使用法などに関する聞き取り調査を行った。海外研究協力者である北方民族大学教授チューネル・タクサミもこの調査に加わった。 また、2003年11月21日〜2004年1月19日、丹菊が単独でサハリン州に赴き、ポロナイスク市およびノグリキ市において、以下のような内容でニヴフ民族の言語・民具の調査を行った。 民俗語彙、民具名称と使用法などについての調査が主だが、ニヴフ語地名および、ニヴフ語の基礎語彙、口承文芸についても調査。ポロナイスク市においては戦後の言語資料が少ないため、基礎語彙調査も行った。ポロナイスク博物館において収蔵された民具(ニヴフ民族およびウィルタ民族のもの)に関する聞き取り。また現在では使用されていない民具に関しても情報を得る。ノグリキ市においては、漁具および祭具に関する情報を得る。なお、ポロナイスク市で得られた情報はオタス、サチ、ウスチェ(タライカ湖畔)などニヴフ人の小集落に関するものである。ノグリキ市で得られた情報はダギ、チャイヴォ、ラルヴォなどニヴフ人の小集落に関するものである。さらに、両地点においてチルウンヴド周辺の小集落出身者よりポトヴォ、ウスクヴォなどに関する情報が得られた。結果としておおよそトゥミ川流域の全域にわたる情報が得られた。 なお、研究代表者である中川は今年度文学部教務委員長という忙職にあり、現地調査を行うまとまった時間が得られなかったため、佐々木・丹菊の調査報告に基き、民具名称データベースの作成を主に行った。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] 中川裕: "アイヌ語の起源をめぐる諸問題"苫小牧駒澤大学 アイヌ文化及び環太平洋先住民族文化研究所編『環太平洋・アイヌ文化研究』. 第3号. 91-115 (2003)
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[Publications] 中川裕: "日本語とアイヌ語の史的関係について"アレキサンダー・ボビン、長田俊樹編『日本語系統論の現在』国際日本文化研究センター. 日文研叢書31. 209-220 (2003)
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[Publications] 佐々木利和: "北方図の世界-最後のテラ・インコグニタをめぐって-"『伊能忠敬展図録』東京国立博物館. 13-16, 113-118 (2003)