2006 Fiscal Year Annual Research Report
アイヌを中心とする日本北方諸民族の民具類を通じた言語接触の研究
Project/Area Number |
15401012
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
中川 裕 千葉大学, 大学院人文科学研究科, 教授 (50172276)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐々木 利和 国立民族学博物館, 先端人類科学研究部, 教授 (80132702)
丹菊 逸治 東京外国語大学, アジア・アフリカ言語文化研究所, 非常勤研究員 (80397009)
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Keywords | アイヌ / ニヴフ / ナーナイ / 言語接触 / 民具名称 / 北方 |
Research Abstract |
2006年8月18日〜9月1日に、中川裕、佐々木利和、丹菊逸治および海外研究協力者のチューネル・タクサミを加えた4名で、ロシア共和国ハバロフスク州マカロフカ村およびハバロフスク市内において調査を行った。マカロフカ村は人口数十名程度の、ニヴフ人とロシア人の混住による小村だが、そこでテミナ・パナク氏(83歳)からニヴフの民具名称について聞き取りを行った。当初の計画では、その後アムール川北岸に点在するニヴフ人集落を調査する予定であったが、タクサミ氏が体調を崩したため、医療機関の完備しているハバロフスク市に移動、同地でハバロフスク郷土博物館および郷土美術館内の展示品を精査。また、ナーナイ人の居住するシカチアリャン村に赴き、同地の郷土博物館においてナーナイの民具および民具名称についての調査を行った。 また、2007年2月2日〜4日には、北海道日高地方でも、実態のよく知られている静内地方などとは言語的にかなり異なる特色を持つ、様似地方の民具名称について再確認のための調査を行った。また、今年度は最終年度ということで、中川、佐々木、丹菊、および研究協力者の田村将人はアイヌ語とニヴフ語の民具名称に関するデータベースの作成作業を進め、他の参加メンバーは各自自分の調査結果のとりまとめをおこなった。その結果を持ち寄り2007年2月27日〜28日、国立民族学博物館において、中川、佐々木および研究協力者の田口善久、田村将人、田村雅史、長崎郁が集まり、各自の研究成果について報告を行った上で、報告書の最終的な構成について検討を行った。
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Research Products
(5 results)