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2005 Fiscal Year Annual Research Report

アジアにおける手話言語とろう社会に関する社会言語学的研究

Research Project

Project/Area Number 15401015
Research InstitutionToyohashi University of Tchnology

Principal Investigator

加藤 三保子  豊橋技術科学大学, 留学生センター, 助教授 (30194856)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 本名 信行  青山学院大学, 国際政治経済学部, 教授 (20079453)
Keywords手話 / アジア / 聴覚障害者 / ろう教育 / ろう社会 / 手話辞典 / 手話研究
Research Abstract

本研究の目的は、アジアにおける手話言語とろう者社会をめぐる諸問題について、ベトナム、シンガポール、タイの事情を調査研究し、アジア各国のろう者が直面している言語的・社会的問題を明らかにして、その解決策を探るとともに、日本における手話言語とろう者社会のあり方を考察することにある。
今回訪問した3カ国では、(1)聴覚障害者団体の組織と活動、(2)聴覚障害児(者)教育、(3)手話言語の地位と役割、(4)手話研究の動向、(5)手話通訳者の養成事業の各項目について調査をおこなった。ベトナムでは、聴覚障害者団体の組織力はまだ弱く、手話通訳もごく少数のボランティアに頼っているのが現状である。シンガポールは手話通訳養成事業やろう学校での手話使用がすすんでいるが、英語が国の公用語となっている影響で、ろう教育でも「正しく英語を表現するための手話」が前面に出ている。
国土が南北に細長いために手話の地域差が大きく、手話の標準化がなかなか図れないのはベトナムとタイに共通する問題である。しかし、この両国では近年、先進国の援助団体からの出資により、手話語彙集や手話事典の編集、成人ろう者の教育などが大きく前進している。日本は聴覚障害者団体の組織や活動、手話通訳養成事業のあり方などはアジア圏で先進的な立場にあるが、ろう者の高等教育についてはベトナムやタイに大きく遅れをとっている。日本では、ベトナムやタイの事例から多くを学び、早急にろう者の高等教育のあり方を議論しなければならない。
本研究の成果は、先行研究(韓国と中国での調査研究)の成果と併せて、『アジアのろう者情報事典』(仮題)を編集するための基盤となった。アジア各国のろう者社会や手話言語についての社会言語学的研究はまだほとんどなされていないので、本研究を今後も継続し、アジア諸国の手話とろう者に関する正確な情報を各国が共有して、アジアにおけるろう者の言語的・社会的自立に寄与したい。

  • Research Products

    (3 results)

All 2006 2005

All Journal Article (3 results)

  • [Journal Article] タイのろう者と手話2006

    • Author(s)
      加藤三保子, 本名信行
    • Journal Title

      手話コミュニケーション研究 59

      Pages: 70-77

    • Description
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [Journal Article] シンガポールのろう者と手話2005

    • Author(s)
      加藤三保子, 本名信行
    • Journal Title

      手話コミュニケーション研究 56

      Pages: 59-65

    • Description
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [Journal Article] アジアにおける聴覚障害者の高等教育2005

    • Author(s)
      加藤 三保子
    • Journal Title

      日本国際聾教育学会 第7回大会発表論文集

      Pages: 16-21

URL: 

Published: 2007-04-02   Modified: 2016-04-21  

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