2005 Fiscal Year Annual Research Report
図們江圏の居民生活史にみる自然・社会環境の基礎的研究
Project/Area Number |
15401020
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
上野 稔弘 東北大学, 東北アジア研究センター, 助教授 (10333907)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
菊地 永祐 東北大学, 東北アジア研究センター, 教授 (00004482)
鹿野 秀一 東北大学, 東北アジア研究センター, 助教授 (70154185)
宮本 毅 東北大学, 東北アジア研究センター, 助手 (90292309)
木島 明博 東北大学, 大学院・農学研究科, 教授 (50161451)
櫛谷 圭司 新潟大学, 工学部, 助教授 (00186389)
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Keywords | 図們江 / 民族 / 環境 / 文化 / 資源 |
Research Abstract |
平成17年度は本研究課題の最終年度であり、成果報告書の取りまとめに向けて作業を行った。平成17年9月に上野研究代表及び木島研究分担者が延辺地区へ赴き、最終的な補充調査を行った。上野研究代表は延辺大学附属図書館及び同大民族研究院資料室において所蔵資料の検索・収集を行い、特に国共内戦期から現在にかけての延辺における朝鮮族を主とする民族政策に関する資料を入手した。木島分担者は平成15年度に行った調査の補充として延吉市内、琿春市内および琿春市郊外の防川地区の市場で流通している水産資源の状況について聞き取り調査を行い、その結果、図們江圏最大の都市である延吉市内の市場では図們江で漁獲された魚介類の流通は確認されず、下流の地方都市琿春の市場では流通しているものの、地元消費(地産地消)の形態で利用していることを確認した。また琿春市場で流通していた図們江産の魚介類のうち、種が不明の雑魚類についてはアルコール固定の後に標本として日本に持ち帰り、種の同定を行った。また延辺大学が所蔵する図們江の水産資源について書かれた貴重な文献を閲覧・収集した。この補充調査をもって本研究課題による現地調査は終了し、各研究分担者はこれまでの現地調査等で収集した計測データ・標本・文献等についての分析及び解析を進め、それを踏まえて最終成果報告書の作成に入った。上野研究代表は各研究分担者に報告書の作成・提出を要請し、提出された報告を取りまとめた。
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