2005 Fiscal Year Annual Research Report
グローバル化時代における海外コリアンのホスト社会への適応と葛藤
Project/Area Number |
15401039
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Research Institution | National Museum of Ethnology |
Principal Investigator |
朝倉 敏夫 国立民族学博物館, 民族社会研究部, 教授 (40151021)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岡田 浩樹 神戸大学, 国際文化学部, 助教授 (90299058)
島村 恭則 秋田大学, 教育文化学部, 助教授 (10311135)
林 史樹 神田外語大学, 外国語学部, 専任講師 (00364919)
韓 景旭 西南学院大学, 文学部, 教授 (50309861)
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Keywords | 海外コリアン / 移民 / 朝鮮族 / 流動性 / 都市への集住 / 海外出稼ぎ / 国際研究者交流 / 多国籍 |
Research Abstract |
本研究の第一の目的は、多様な海外コリアンのあり方を視野におさめ、世界諸地域に居住する海外コリアンを比較研究するための基礎的資料の収集にある。そのため研究メンバーは世界各地の海外コリアンについて、それぞれ分担して研究を行っている。 本年度は、グローバル化の中で流動性が高まり、転換点を迎えつつある中国社会に着目し、中国東北部黒龍江省牡丹江市、ハルビン、藩陽、北京、天津、青島において、中国朝鮮族の村落および都市集住地に関する共同調査をおこなった。中国東北部、北京、天津の中国朝鮮族に関しては、研究代表者の朝倉と研究分担者の岡田、韓とともに、ハワイのコリアン研究をしている洪賢秀が同行し、それぞれの分担地域と比較する視点で調査した。また中国朝鮮族出身で現地の事情に通暁している神戸大学院生の安成浩君が調査を補助した。19世紀末から中国東北部に移住した朝鮮族は農村で集住村を形成していたが、改革開放経済の導入、1990年代の韓中国交回復以後、都市への移住、海外への出稼ぎ労働が拡大し、急速に拡散・流動化している。本年度の調査では、農村の変化と都市部での集住の現状について、観察、聞き取り調査をおこなった。また、近年の現象として、北京、青島などへの韓国企業進出に伴い、現地に移住・定着した新在中韓国人(韓人)がコミュニティを形成しつつあり、これと朝鮮族との相互関係など、新しい現象を把握できた。これに加えて島村は、こうした現状を鑑み、青島での調査を別途おこなった。 林は、昨年度のオーストラリア、シドニーのコリアンタウンにおける共同調査の補充・追跡調査をおこなった。 研究協力者の李愛俐娥は長年継続しているカザフスタンにおける調査を今年度も実施し、資料収集をおこなった。 在日コリアンを担当している島村を中心に研究メンバー全員で、福岡の在日コリアン居住地での調査を実施し、西南学院大学において検討会を実施した。また、最終的な成果の一つとなる、在外コリアン関連研究の文献リストと解題の作成に向けて、朝倉と岡田は韓国での在外コリアン関連の文献資料収集をおこない、メンバー全員が具体的な作業に着手した。
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Research Products
(5 results)