2004 Fiscal Year Annual Research Report
アフリカ型生業システムの環境保全機能に関する地域研究
Project/Area Number |
15402007
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
重田 眞義 京都大学, 大学院・アジア・アフリカ地域研究研究科, 助教授 (80215962)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
太田 至 京都大学, 大学院・アジア・アフリカ地域研究研究科, 教授 (60191938)
伊谷 樹一 京都大学, 大学院・アジア・アフリカ地域研究研究科, 助教授 (20232382)
荒木 美奈子 京都大学, 大学院・アジア・アフリカ地域研究研究科, 助手 (60303880)
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Keywords | エチオピア / エンセーテ / 生業システム / 持続性 / 在来知識 / 民族植物学 / 農業生態学 / ジェンダー |
Research Abstract |
平成16年度の研究課題・目標はエチオピア西南部高地のエンセーテ栽培地域における「土地生産性・労働生産性の差異が環境保全に与える影響の検証」についてであった。今年度は、昨年度からの現地実態調査をエチオピア西南部において継続するとともに、約1年半のあいだに蓄積されたエンセーテの収量、エンセーテ栽培への労働投下量などに関する基礎資料をもとに、アリ地域で得られた土地生産性・労働生産性の算定をおこなうための予備的な資料を作成した。調査計画当初の予定にはなかった、アリ地域における森林伐採や開墾、道路建設などの人為的な環境負荷要素の定量的評価に手間取ったが、比較対象としているアルシ地域の資料と差異があるかどうかを検証することで負荷の多少を判定した。また、1年目の調査で生じた「エンセーテ生業システム(Ensete Livelihood System)はイネ科穀類農業に較べて環境保全的である」かどうかという疑問点を仮説としてとりあげ、ソルガム、オオムギ、テフ、コムギ、トウモロコシなどを休関しながら栽培する耕地の土地生産性および労働生産性の定量的調査も部分的に開始した。また、エンセーテ、ヤム、タロなどの在来根栽類の栽培・加工作業が、現地において一般的につらくて割にあわない仕事とされている現状に対して、なぜそのような認識がひとびとのあいだに生じているのかを明らかにするために、世代、性、地域別に、そのような認識の社会的背景に関する聞き取り調査をおこなった。
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Research Products
(7 results)