2003 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15402031
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Hosei University |
Principal Investigator |
矢作 敏行 法政大学, 経営学部, 教授 (40230289)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
関根 孝 専修大学, 商学部, 教授 (70076933)
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Keywords | 流通 / 小売市場 / 国際化 / グローバリゼーション / 韓国 / 東アジア / 流通外資 / 流通資本自由化 |
Research Abstract |
共同研究の初年度は韓国における流通国際化プロセスの実証分析を中心に行った。ソウルを拠点にして、内外有力小売企業、消費財メーカー、流通研究機関、業界団体および政府統計担当部署を訪問調査する一方、首都圏の店舗と配送センターを数多く見学した。その結果、韓国における小売経営近代化の程度、小売市場の多様化、外資のインパクトについて、ほぼ基礎的なデータと認識を得ることができた。具体的には、(1)百貨店中心の小売市場が形成されている、(2)割引店、コンビニ等の新業態の台頭が著しい、(3)在来市場の重要性が大きい、(4)外資のインパクトは競争面では大きいが分野は割引店等に限定される、といった特徴を指摘できる。つまり、日本や欧米先進国と比べて、伝統的商業と近代的商業の交錯状況が顕著である、転換期にあると言える。タイでの予備的調査、および日本における流通外資のインパクトに関する調査も、同時に進めたが、流通外資のインパクトの大きなタイや台湾と比較すると、韓国小売市場の国際化はややゆるやかである。しかし、日本との比較では新業態分野におけるインパクトは大きく、直接的である。現地小売市場の発達度合いと外資参入のタイミングが流通国際化プロセスを分析する鍵となるとの直観的な結論を得た。この点を手掛かりに、さらに研究を進めたい。
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Research Products
(1 results)