2006 Fiscal Year Annual Research Report
高エネルギー一次宇宙線の化学的組成と点源探索および恒星時異方性の研究
Project/Area Number |
15403005
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Research Institution | Osaka City University |
Principal Investigator |
林 嘉夫 大阪市立大学, 大学院理学研究科, 助教授 (00106337)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
川上 三郎 大阪市立大学, 大学院理学研究科, 教授 (40047337)
荻尾 彰一 大阪市立大学, 大学院理学研究科, 講師 (20242258)
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Keywords | 空気シャワー / ガンマ線点源 / 拡散ガンマ線 / 宇宙線原子核組成 / 太陽活動 / 国際研究者交流 / インド |
Research Abstract |
宇宙線の起源,加速機構,伝播を研究するために 1.高エネルギー一次宇宙線(10^<13>〜10^<17>eV, knee領域)の化学的組成と加速機構の解明 2.ガンマ線点源の探索及び拡散ガンマ線の強度分布(10^<13>〜10^<15>eV) 3.一次宇宙線の恒星時異方性に関し,その現象の確立とモデルの検証(10^<11>〜10^<13>eV) 4.太陽フレア時の粒子加速機構の解明 をインド国立タタ基礎科学研究所と南インド・ウーティーで国際共同研究を行っている。本年度は主にデータの蓄積に努めた。また,昨年度に引き続きシンチレーション検出器を増設し,現在約350台で運転しており,データ頻度は約28Hzである。収集されたデータは圧縮して1日に約3GBになるのでDVDに書き込み現地で保管・解析すると共に随時日本に送っている。この1年間の収集空気シャワー数は8.7×10^8個になる。その結果は現在解析中である。これらの最新の成果は7月にメキシコで開かれる第30回宇宙線国際会議で報告する予定である。 また,総面積560m^2の大面積ミューオン望遠鏡を用いて観測した2003年10月に起きた最大級太陽フレアを解析し,太陽からの陽子の頻度の上限値を得た。また,このときの銀河宇宙線に対するフレアの影響を調べ,剛度依存性が剛度のべき乗で表され,べきが約0.5になることを示した。この結果はPhysical Review Dに発表した。
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Research Products
(1 results)