2004 Fiscal Year Annual Research Report
世界中緯度地域における環境保全のための化石燃料燃焼時排出成分の実態調査
Project/Area Number |
15404008
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
本仲 純子 徳島大学, 工学部, 教授 (40035811)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中林 一朗 徳島大学, 工学部, 教授 (70035624)
村上 理一 徳島大学, 工学部, 教授 (00112235)
金崎 英二 徳島大学, 工学部, 助教授 (50116802)
森賀 俊広 徳島大学, 工学部, 助教授 (90239640)
藪谷 智規 徳島大学, 工学部, 助手 (80335786)
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Keywords | 環境計測 / 環境保全 / 化石燃料 / 燃焼排出成分 / 大気汚染 / 重金属 / 粒子状排出物 |
Research Abstract |
本研究は、化石燃料排出成分(自動車排出粒子、石炭、石炭灰、雨水、湖沼水等)を採取するフィールドワークを主とするものである。平成15年度は徳島におけるサンプリングとルーマニアにおけるサンプリングを実施した。平成16年度も、前年度に引き続いてサンプリングを実施しながら、採取した試料の定量とその分析結果の解析を行った。ルーマニアでのサンプリングはルーマニア工科大学の協力を得た。平成16年7月6日から23日までの間、藪谷と村井がルーマニアに出張し、サンプリング状況の確認とサンプルの持ち帰りを行なった。現地での大気中浮遊粒子のサンプリングにはアンダーセンサンプラーを用いた。なお、サンプル中の粒子状物質は、10μm,1μm、0.4μmフィルターで分画した。サンプル分析は徳島で行なった。サンプルの前処理として、マイクロウエーブ試料前処理装置を用い、高温-高圧条件下での分解の促進を図った。4種類の方法で酸分解を試みた結果、密閉系で硝酸/過塩素酸を用いたマイクロ波分解法が最もよいことが明らかになった。成分測定には誘導結合プラズマ発光分析法と誘導結合プラズマ質量分析法を用いた。その結果、日本では、鉛,ロジウム、および白金の定量値並びに環境濃縮係数が大きくなった。これは自動車排ガス処理用触媒にこれらの化合物が使用されているためであると考える。一方、ルーマニアで採取したサンプルには、チタン、カドミウム、および鉛が日本の5倍以上、銅が10倍以上含まれていることが明らかになった。 尚、平成16年8月16日から24日にかけては、本仲と村上がニュージーランドのオークランド大学を訪れ、情報収集とサンプリング実施の検討を行なった。
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