2005 Fiscal Year Annual Research Report
未利用生物発光システムおよび新規蛍光タンパク資源の探索と生体分子プローブ化
Project/Area Number |
15404009
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Research Institution | The University of Electro-Communications |
Principal Investigator |
丹羽 治樹 電気通信大学, 電気通信学部, 教授 (20135297)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
平野 誉 電気通信大学, 電気通信学部, 助教授 (20238380)
牧 昌次郎 電気通信大学, 電気通信学部, 助手 (20266349)
近江谷 克裕 産業技術総合研究所, 人間系特別研究体, グループ長 (20223951)
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Keywords | 生物発光 / 発光ゴカイ / Odontosyllis / ルシフェリン / ルシフェラーゼ / 分離 / 構造決定 / 蛍光性 |
Research Abstract |
昨年度に引き続きOdontosyllis属発光ゴカイの発光基質ルシフェリンの単離・構造研究を進めた。米国California州San Diego市Mission湾にてこの数年かけて採集した発光ゴカイ(Odontosyllis phosphorea)の凍結乾燥サンプルを沸騰10mM炭酸アンモニウムとでルシフェリンを抽出した。抽出液はただちに冷却したのち、ルシフェリン-ルシフェラーゼ反応を指標にしてDEAEイオン交換樹脂、ODSついでDeverisil-SILICHAHILIC(1)で順次分離することにより、ルシフェリンの単離に成功した。単離したルシフェリンを用いたルシフェリン・ルシフェラーゼ反応の発光スペクトルは生物発光と同じ500nm付近に極大を示した。またそのUVスペクトルは以前Shimomuraらが報告しているものと良い一致を示した。得られたルシフェリン量がごくわずかであったため、質量分析法による構造解析を進めた結果、ルシフェリンの分子式はC_<15>H_8O_<12>S_3であることが判明した。今後はさらにルシフェリンの単離を進め、量を確保し、NMRあるいはX線結晶構造解析を行って構造決定を行う予定である。 一方ニューカレドニアに棲息する発光性・蛍光性生物の生息状況を調査したところ、発光ゴカイや発光ウミウシなど多数の発光生物の棲息が確認できた。同時に数種の蛍光性珊瑚の棲息も観察することができた。調査の際、フランスのInstitut de Recherche pour le Developpementのニューカレドニア研究所の研究者と交流ができ、今後の研究の足がかりを築くことができた。今後は研究用サンプルの確保に努めたい。
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Research Products
(6 results)
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[Journal Article] Bioluminescence Activity of Latia Luciferin Analogues : Replacement of the 2,6,6-Trimethylcyclohexene Ring into the Methyl-substituted Phenyl Groups.2005
Author(s)
Mitsuhiro Nakamura, Masashi Mamino, Mizuki Masaki, Shojiro Maki, Ryo Matsui, Satoshi Kojima, Takashi Hirano, Yoshihiro Ohmiya, Haruki Niwa.
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Journal Title
Tetrahedron Lett. Vol.46, No.1
Pages: 53-56
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