2004 Fiscal Year Annual Research Report
天然ゴムの伸長結晶化挙動-Hevea樹クローン選択のために-
Project/Area Number |
15404011
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
こうじ谷 信三 京都大学, 化学研究所, 教授 (50027900)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
登阪 雅聡 京都大学, 化学研究所, 助手 (10273509)
妹尾 政宣 京都大学, 化学研究所, 助手 (40362389)
池田 裕子 京都工芸繊維大学, 工芸学部, 助手 (10202904)
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Keywords | 天然ゴム / カーボンブラック / シリカ / ナノフィラー / 伸長結晶化 / 広角X線回折 / ヘベア / クローン |
Research Abstract |
科学的および実用上の観点から、天然ゴムの物性にとって最も重要であると考えられる伸長結晶化挙動の調査を通じて、天然ゴムを採取しているHevea樹の優良クローンの選択と改善に貢献することが本研究の目的である。今年度は純ゴム架橋体の伸長結晶化挙動について前年度からの研究を継続すると共に、カーボンブラック、シリカ、炭酸カルシウムなどナノフィラーを充てんした系についての伸長結晶化の研究を開始した。これらのナノフィラーの存在は、天然ゴムの伸長結晶化を妨害せず、伸長結晶化により生成した微結晶とナノフィラーの両方が、天然ゴム架橋体の物性の向上に貢献していることを明らかにしつつある。 クローンによる差は、主としてタンパク質や脂質を含めた非ゴム成分とその含量および結合形式に大きく依存すると考えられるので、今年度も、マレーシア、ベトナム(JICAプログラム)を訪問し、ゴム園を訪問して討論を行った。これらの討論の結果と考察および種々のナノフィラー存在下における天然ゴム架橋体の伸長結晶化の研究の成果はマレーシア国際材料技術会議(IMTCE2004)、米国化学会ゴム部門年次大会、フランスで行われた世界高分子会議(MACRO 2004)、高分子学会関西支部50周年記念講演会、ドイツゴム研究所フォーラム、ベトナムでの複合材料シンポジウム、ハリマ国際フォーラム、ポルトガル材料学会年次大会などで特別講演・招待講演として発表し、材料科学の分野のみならず物理化学、生化学の分野においても大きな反響があった。
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Research Products
(5 results)