広域総合交通計画における関係主体間の利害調整過程に関する実態調査―英仏独比較

2003 Fiscal Year Annual Research Report

• Project/Area Number: 15404018
• Research Category: Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
• Research Institution: The University of Tokyo
• Principal Investigator: 原田 昇 東京大学, 大学院・新領域創成科学研究科, 教授 (40181010)
• Co-Investigator(Kenkyū-buntansha): 古谷 知之 慶応義塾大学, 環境情報学部, 講師 (60334322) ; 高見 淳史 東京都立大学, 大学院・工学研究科, 助手 (40305420) ; 太田 勝敏 東洋大学, 国際地域学部, 教授 (10011149) ; 円山 琢也 東京大学, 大学院・工学系研究科, 助手 (20361529) ; 大森 宣暁 東京大学, 大学院・工学系研究科, 講師 (80323442)
• Keywords: 総合交通計画 / 都市圏計画制度 / 公共交通プロジェクト

Research Abstract

本年度は、広域総合交通計画に関する関連研究のレビューを進めるとともに、フランスとイギリスに海外現地調査により、その運用実態や利害調整過程について、最新資料の収集と計画担当者へのヒアリングを行い、以下の成果を得ることができた。
1.フランスの広域総合交通計画に関しては、フランス中央政府設備省と総合交通当局へのヒアリング調査より、計画制度の変遷と最新情報を整理することができた。また、具体的事例としてオルレアン都市圏交通計画を取り上げて、その都市計画担当、交通計画担当、道路計画担当にヒアリング調査し、相互の関連と、現在改定中の計画内容について把握することができた。現在、収集した資料の整理を進めている。
2.イギリスの広域総合交通計画に関しては、まず、ロンドンにおいては、ヒアリング調査に基づいて、ロンドンのドラフトマスタープランを読み込んで、開発の立地や密度、駐車場台数、ならびに公共交通アクセシビリティとの関連を理解し、整理した。同様に、都市圏交通計画の先進事例として、イギリスのウェストミッドランド地域における土地利用・交通戦略について、地域レベルの計画担当者、広域計画マルチモーダルスタディ担当者、地方交通計画担当者にヒアリングし、具体的な計画体系の把握と課題の整理を行なった。
今後、ドイツの事例調査を追加し、EU各国における地域レベルの計画重視の傾向と照らし合わせて、イギリス、フランス、ドイツの広域総合交通計画の実態と課題の整理を進める予定である。

Research Products

• [Publications] 板谷和也, 原田昇: "フランス都市圏交通計画(PDU)の策定の実態-オルレアン都市圏を例に-"土木計画学研究・講演集. 28(CD-ROM). (2003)
• [Publications] 太田武成, 大森宣暁, 原田昇: "英国のマルチ・モーダルな都市圏総合交通計画における主体間コンフリクト"土木計画学研究・講演集. 28(CD-ROM). (2003)