2004 Fiscal Year Annual Research Report
新規有用酵素を生産する欧州の大型海藻類分布調査と酵素の構造-機能特性調査研究
Project/Area Number |
15404025
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Research Institution | Tottori University |
Principal Investigator |
和泉 好計 国立大学法人鳥取大学, 工学部, 教授 (40026555)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大城 隆 国立大学法人鳥取大学, 工学部, 講師 (00233106)
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Keywords | Algae / Haloperoxidase / Corallina pilulifera / phosphatase |
Research Abstract |
海藻は新しい遺伝子資源として非常に魅力的であるが、技術的な困難さから今まであまり生化学的研究は手掛けられてこなかった。そこで、本研究の一つの目的は、日本およびヨーロッパで採集される海藻から新規酵素を見出すことにある。さらに、すでに当研究室とイギリスエクセター大学との間で共同研究を行ってきている、海藻サンゴモ科Corallina pilulifera由来のブロモペルオキシダーゼ(BPO)の構造機能相関を解明することをもう一つの目的とする。 まず、2004年春に鳥取県沿岸においてさまざまな種類の海藻および、また同年夏にイギリスの海岸において採集したヨーロッパ特有の海藻を、それぞれ細胞を破砕して粗酵素液を調製した。 イギリスで採集した海藻については共同研究者が所属するエクセター大学にて細胞破砕を実施した。それぞれの粗酵素溶液を用いて当研究室において、各種化合物を基質にした酵素活性を測定したところ、いくつかの海藻において基質を他の化合物へ変換する酵素活性が認められた。特に高いphosphatase活性が見出された海藻があった。無細胞抽出液を用いて酵素の性質検討を行ったところ、至適pHは8付近、至適温度は60〜70℃であり、60℃で30分処理後も60%、pH3.5〜9.0では80%の活性を保持していた。さらにp-nitrophenylphosphateに対する活性を100%とした場合、フルクトース1.6-リン酸、グルコース6-リン酸、グリセルアルデヒド3-リン酸に対しては、それぞれ53%、19%、16%の酵素活性を示した。 Corallina piluliferaのBPOの有機溶媒耐性について検討を行った結果、ホロ型BPO、エタノールやアセトンだけでなくテトラヒドロフランやアセトニトリル存在下でも活性を保持していたが、アポ型BPOの溶媒耐性はアセトンに対してのみ認められた。レゾルシノール誘導体を基質としたBPOおよび変異型BPOを用いたハロゲン化反応を行ったところ、速やかな転換反応が進行し、NMR分析からブロモ化反応が起こっていることが明らかになった。
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Research Products
(2 results)