2005 Fiscal Year Annual Research Report
衛星からのアラスカタイガ純生態系生産の地理的分布の信頼性
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15405002
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
串田 圭司 北海道大学, 低温科学研究所, 助手 (90291236)
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Keywords | リモートセンシング / 純生態系生産 / 北方森林 / 森林火災 |
Research Abstract |
これまでに、コケ類や森林の構成要素のフィールド分光観測に基づいて、林冠のNPPや葉面積指数と同時に林床の植生種をリモートセンシングする方法論を開発し、アラスカ内陸部のトウヒ林に適用した。林冠の葉面積指数と林床の植生種構成割合を衛星データより求めた。また、これらと、地上観測に基づいて、林冠の葉面積指数と年炭酸ガス収支との関係、および林床の植生種構成割合と林床の年炭酸ガス収支との関係から、純生態系生産の地理的分布を見積もった。しかしながら、火災跡地や森林火災後の植生変化を考慮していなかった。このような背景を踏まえて、今年度は、2005年8月に、アラスカ州フェアバンクス近郊に位置する2004年に燃えたマリアナトウヒ(Picea mariana)林において、火災の重度の異なる16の10mX10mのプロット内の80地点で、森林火災後の、ミズゴケ・地衣類、火災跡を含む林床植生の分光反射測定を行った。同一地点で直達光下、散乱光下を行った点、ミズゴケ上の植生を刈り取って行った点があり、サンプル数は155になった。この結果、燃えていないミズゴケ、火災による影響を受けたミズゴケ、表面植生とミズゴケが燃えていない部分のスペクトル特性を得た。またこのスペクトル特性の違いにより、これらの面積割合を見積もることができることが分かった。本結果を衛星画像に適用することにより、森林火災の影響を含めた炭酸ガス収支の地理的分布を見積もる予定である。
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Research Products
(1 results)