2005 Fiscal Year Annual Research Report
温帯草本被子植物の形態多様化過程と非多様化過程の比較による多様化機構解明の研究
Project/Area Number |
15405013
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Research Institution | Ibaraki University |
Principal Investigator |
遠藤 泰彦 茨城大学, 理学部, 助教授 (30250145)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
北出 理 茨城大学, 理学部, 助教授 (80302321)
根本 智行 石巻専修大学, 理工学部, 教授 (50228293)
梶田 忠 千葉大学, 理学部, 助教授 (80301117)
五百川 裕 上越教育大学, 学校教育学部, 助手 (20293269)
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Keywords | 生物多様性 / 多様化機構 / 分類 / ハエドクソウ属 / ソラマメ属 / ハギ属 / 東アジア / 北米大陸 |
Research Abstract |
平成17年度は中国科学院北京植物園標本館での4月の調査対象種の分布地調査(私費による調査)の結果を基に中華人民共和国(中国)での調査および資料収集を行い、帰国後これらに関する解析を行った。 本年度の海外調査は平成17年7月8日から8月12日まで中国の四川省、チベット自治区、雲南省で行った。本海外調査では、マメ科ソラマメ属を中心としハギ属他関連種、およびハエドクソウ等の調査対象種について生殖器官の液浸標本・さく葉証拠標本・DNA解析用試料を収集し、帰国後解析を行った。また、国内においては昨年度採集し茨城大学の圃場にて栽培中のハエドクソウ属の生態観察を行った。 その結果、1)昨年度発見したハエドクソウ属の主軸の運動能力を再確認した;2)ソラマメ属の中国西部に固有に分布する節、ノハラクサフジ節に関し分子系統学的研究(rDNAのITS領域および葉緑体の遺伝子MatKの比較による)を行いソラマメ属内での分子系統上の位置を明らかにし、この地域でのソラマメ属の急激な多様化を推定した;3)北米、日本、中国にまたがって分布するミズヒキ属の分子系統学的研究(rDNAのITS領域の比較による)を行い、北米大陸の系統とアジアの系統の分岐後、日本およびユーラシア大陸で多様化が起きたことを示す結果を得た。これらの結果および、これまでの3年間の研究結果については、3編の論文として、原稿を完成させ、投稿中である。
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Research Products
(2 results)