2003 Fiscal Year Annual Research Report
南部アフリカ3ヵ国における小規模農家レベルでの畜産振興を妨げる要因の研究
Project/Area Number |
15405031
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
門平 睦代 名古屋大学, 農学国際教育協力研究センター, 助教授 (20313976)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐々木 重洋 名古屋大学, 大学院・文学研究科, 助教授 (00293275)
和崎 春日 名古屋大学, 大学院・文学研究科, 教授 (40230940)
福田 勝洋 名古屋大学, 大学院・生命農学研究科, 教授 (10012022)
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Keywords | 畜産開発 / 南部アフリカ地域 / 小規模農家 / 貧困緩和 |
Research Abstract |
代表者の門平は、平成15年8月は分担者の福田と、平成16年1月は研究協力者の長谷川(京都大学大学院生、文化人類学専攻、タンザニアのみ)と共に、対象国である3ヵ国を、計2回訪問し現地調査をおこなった。平成15年11月は他の研究目的でザンビアへ行く機会があったので、科研関連の調査も実施した。 初年度は、文献や農家など関係者からの情報収集に基づく現状の問題分析が目的であった。よって、ザンビアでは、学部生と大学院生の未発表の論文などを中心とした文献などの情報収集や、獣医助手など政府職員の協力も得て、農民の訓練を兼ねての、農民によるデータ収集を実施している(来年8月まで継続)。また、マラウイでは、海外共同研究者が全国をまわり(代表者も一部に参加)、畜産関系者から口頭で情報収集をしたので、後日、調査報告書としてまとめられる。来年度は、ステイクホールダーを招いて、この調査結果に関する報告会を開催する予定である。実践可能な畜産開発プロジェクト形成が目的の研究課題であるので、ドナーの参加が期待されている。 タンザニアでは、海外共同研究者らが現状分析に目的をおいた報告書を作成中である。この分析結果にもとづき重要課題を特定し、この課題に焦点を合わせた研究テーマが決定する。また、長谷川は「タンザニア・ドドマ州農村における階層構造の動向-人々の牧畜への関わりかたの多様化をめぐって-」と題したセミナーを開催し、タンザニア・ドドマ州における一農村の事例研究から、農村社会内部の経済的格差(階層)の実態を紹介し、その動態について検討した。この結果は、論文(英文)として発表する予定である。 最後に日本側での作業であるが、3ヵ国でこれまで蓄積された研究活動情報(上記の文献など)をまとめ、データベース化する作業を開始した。これら3ヵ国内ではもちろんのこと、外部の研究者へもこのデータベースを提供することで、研究の重複が避けられるなど様々な利点があると考えている。
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