2004 Fiscal Year Annual Research Report
南部アフリカ3ヵ国における小規模農家レベルでの畜産振興を妨げる要因の研究
Project/Area Number |
15405031
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
門平 睦代 名古屋大学, 農学国際教育協力研究センター, 助教授 (20313976)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
福田 勝洋 名古屋大学, 大学院・生命農学研究科, 教授 (10012022)
和崎 春日 名古屋大学, 大学院・文学研究科, 教授 (40230940)
佐々木 重洋 名古屋大学, 大学院・文学研究科, 助教授 (00293275)
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Keywords | 畜産開発 / 南部アフリカ地域 / 小規模農家 / 貧困緩和 |
Research Abstract |
代表者の門平は、7月にミシンガン州立大学で開催された国際学会へ出席し情報収集に努め、8月は、ザンビア、マラウイ、タンザニアを訪問し、海外研究協力者と進捗状況に関して打ち合わせし、フィールド調査も行った。12月には名大大学院国際開発研究科助教授の伊東早苗氏(社会学、農村開発)と門平がマラウイ、ザンビアを訪問し、畜産振興と農村の変化などをテーマに海外共同研究者も交えて議論した。1月には分担者の和崎がタンザニアを訪問し多様な牧畜社会についての調査を行い、昨年の長谷川の調査結果も含めて総合的な分析をする。3月には門平がスウェーデン農業大学のウプサラ(本校)とスカラ分校にて小規模農家レベルでの畜産振興をテーマに意見交換し今後の連携について探った。 海外招聘として、7月に共同研究者であるマラウイ大学農学部のMfitilodge助教授を2週間招き、研究テーマに関するセミナーを開催し、大学、JICAなど関係機関を訪問した。帰国後マラウイでは、招聘の成果に関するセミナーを開催(政府関係者も含めて50名ほどの参加者)しヽその結果として、現在、国レベルの畜産振興プロジェクトの形成中であり、JICAとも密に連携をとっている。 海外研究協力者側の成果としては、ザンビアで集められた論文などの文献調査結果を電子化し、タンザニアとマラウイの共同研究者へ配布した。タンザニアとマラウイでは現在同様の文献調査中である。ザンビアでの農民によるデータ収集活動は予定どおりに終了し、データ分析と記録した農民自身へのインパクト調査中である。タンザニアでは獣医畜産サービス、普及に関する論文を作成し投稿中であり、マラウイは全国レベルの調査結果(農民レベルでのニーズ調査)を報告書としてまとめた。また研究補助を雇用し、畜産・獣医分野におけるJICAプロジェクト実施例についても調査した。 このように、2年目は現地での調査活動など各種機関との連携も含め、多様性のある調査研究活動を展開した。最終年に向けて、(1)日本人研究者間では、貧困緩和に焦点をあて総合的に報告論文をまとめること、また(2)海外研究協力者とは、調査研究結果を南部アフリカ3ヶ国の大学で教育に活用できるようにすることで合意が取れている。
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Research Products
(2 results)