2005 Fiscal Year Annual Research Report
南部アフリカ3ヵ国における小規模農家レベルでの畜産振興を妨げる要因の研究
Project/Area Number |
15405031
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Research Institution | Obihiro University of Agriculture and Veterinary Medicine |
Principal Investigator |
門平 睦代 帯広畜産大学, 畜産学部, 助教授 (20313976)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
福田 勝洋 名古屋大学, 大学院・生命農学研究科, 教授 (10012022)
和崎 春日 名古屋大学, 大学院・文学研究科, 教授 (40230940)
佐々木 重洋 名古屋大学, 大学院・文学研究科, 助教授 (00293275)
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Keywords | 畜産開発 / 南部アフリカ地域 / 小規模農家 / 貧困緩和 |
Research Abstract |
最終年度を迎え、7月に分担者や研究協力者ら関係者を帯広畜産大学(研究代表者の新所属先)に招き、オープンフォーラムを開催した。テーマは「アフリカのアグリ・カルチャー-ヒトと家畜と環境-」とし、この研究の総括のための報告会とした。特別講師として、ザンビア大学農学部長であり、海外共同研究者でもあるルング女史を日本へ招聘した。 マラウイ、タンザニア、ザンビア3カ国を対象とした研究成果を生かすための布石として、シリアやモンゴルなどで遊牧民を対象とした畜産関連研究に携わってきた平田助教授(研究協力者、帯畜大)とともにケニアを訪問した。この研究においても、小規模酪農の振興は貧農の生活向上に役立つことが確認できたが、疾病予防など克服しがたい陰性の要因も多く、マクロ的視野からの研究だけでは具体的な解決策が提案できないことを再認識した。そこで、ケニアでは比較的小規模な地域を選び、かつ、大学などの研究機関だけはなく、貧困緩和をテーマとしている国際研究機関(ILRI)および現場のNGOとも協力して「食の安全」を基盤とした総合的な酪農振興プロジェクトの立ち上げを計画している。新プロジェクト立案に関連して、NGOおよびILRI両機関のスタッフである水谷文美氏を帯広畜産大学に招き、セミナーを開催した。 今年度は、研究成果の公表手段としてホームページを立ち上げ積極的に情報の公開に努めたし、来年度開催される日本アフリカ学会で研究成果を発表する予定である。また、JICA帯広事務所と連携し、アフリカでの畜産関連プロジェクトおよび国内での畜産研修プログラムの計画に尽力した。さらに、アフリカでの人材育成を目的とした教材として、アフリカ人の共同研究者と協力して得た現場の情報を教科書として出版した。
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Research Products
(1 results)