2004 Fiscal Year Annual Research Report
マガン由来強毒型マレック病ウイルスのゲノム解析とその国内侵入の可能性の検討
Project/Area Number |
15405038
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
大橋 和彦 北海道大学, 大学院・獣医学研究科, 助教授 (90250498)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小沼 操 北海道大学, 大学院・獣医学研究科, 教授 (70109510)
高木 道浩 神戸大学, 農学部, 助手 (90301283)
浅川 満彦 酪農学園大学, 獣医学部, 助教授 (30184138)
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Keywords | マガン / マレック病ウイルス / nested PCR |
Research Abstract |
マガン由来マレック病ウイルス血清型1(MDV1)の病原性及び日本国内への強毒ウイルスの導入の可能性を明らかにするため、平成15年度のロシアカムチャツカ半島南部のマコベツコエ湖でのヒシクイや、州都ペトロパブロスクカムチャツキー近郊で飼育されているシジュウカラガンからの採材に続き、本年度は、ロシアチェトコ自治区アナディル近郊のマガン換羽・繁殖地および飛来地である北海道美唄市宮島沼でのマガン捕獲(それぞれ50羽ずつ)・羽(羽軸)及び血液材料(血液濾紙)の採取を行った。そしてこれらの材料より、全細胞DNAを抽出し、当研究室で樹立したMDV1のmeq遺伝子を標的としたnested PCR法にてMDV1の遺伝子診断を行った。その結果、マガン由来材料の28〜30%からMDV1が検出された。これらのガン類は臨床的には症状を示してはいなかったが、本研究で野生のガン類に広くMDV1が分布していることが明らかとなった。 これまで本研究でガン類から検出されたMDV1のmeq遺伝子やgB遺伝子などについて、その塩基配列を解析した。その結果、これまでガン類由来MDV1のmeq遺伝子は、これまで報告されている超強毒MDV1のmeq遺伝子と高い相同性を示し、さらにgL遺伝子において超強毒MDV1で報告されている変異が存在していた。しかしgB遺伝子の比較の結果、北海道でワクチンブレークを起こした鶏から検出された強毒MDV1とは若干異なっていることが示され、現時点ではマガンと鶏間でのMDV1のクロストークはないことが示された。今後さらに他のMDV1遺伝子領域を解析する予定であり、ガン由来MDV1の分子生物学的性状を明かにしていく。また次年度も飛来地である美唄市宮島沼におけるガン類の分子疫学調査を予定している。
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Research Products
(1 results)