2005 Fiscal Year Annual Research Report
マガン由来強毒型マレック病ウイルスのゲノム解析とその国内侵入の可能性の検討
Project/Area Number |
15405038
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Research Institution | HOKKAIDO UNIVERSITY |
Principal Investigator |
大橋 和彦 北海道大学, 大学院・獣医学研究科, 助教授 (90250498)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小沼 操 北海道大学, 大学院・獣医学研究科, 教授 (70109510)
高木 道浩 神戸大学, 農学部, 助手 (90301283)
浅川 満彦 酪農学園大学, 獣医学部, 助教授 (30184138)
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Keywords | マレック病ウイルス / マガン |
Research Abstract |
本年度は、これまでロシア(アナディル周辺(平成16年度)・カムチャツカ半島(平成15年度))で採取した羽材料由来MDVゲノム材料のより詳細な分子生物学的解析および、北海道宮島沼におけるマガン捕獲(4月および10月)と羽材料及び血液材料を用いたMDV分子疫学調査を行った。 北海道で捕獲したマガンのnested-PCR法による分子疫学調査の結果(4月に22羽、10月に75羽)、前年度までの結果と同様に、時期を問わず約21〜36%のマガン材料がMDVゲノム陽性を示し、ガン類でのMDV汚染は明白な事実であることが判明した。またこれら陽性を示した材料についてmeq遺伝子の塩基配列を決定したところ、従来強毒株として報告されているMd5株と類似していることが示され、ガン類では近縁の強毒MDV株が感染・維持されていることが示唆された。昨年度まで採取したマガン由来MDVの塩基配列解析を行った結果、大部分のマガン由来MDV株はmeq遺伝子以外においてもMd5株と極めて類似していることが判明した。 さらに日本国内でワクチンブレークを引き起こすMDV株を各地で分離し、その分子生物学的性状を明らかにして、マガン由来MDV株との比較を行った。その結果、国内分離MDV株はmeq遺伝子、gB遺伝子、gL遺伝子配列において、マガン由来MDVとは異なっていることが示され、マガン由来MDVに近縁な株の分離はできなかった。しかしながらアナディル周辺で分離したマガン由来MDV株のひとつが、北海道で分離されたMDV株と近縁であることが示され、マガン-鶏間のMDVの伝播の可能性が示唆された。今後、より多くのマガンあるいは他の野鳥由来MDV株の性状解析が必要と思われる。
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Research Products
(2 results)