2003 Fiscal Year Annual Research Report
野生イネ遺伝資源のオンファーム保存システム構築のための実証的調査
Project/Area Number |
15405041
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
佐藤 雅志 東北大学, 大学院・生命科学研究科, 助教授 (40134043)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中村 郁郎 千葉大学, 大学院・自然科学研究科, 助教授 (50207867)
石川 隆二 弘前大学, 農学生命科学部, 助教授 (90202978)
南澤 究 東北大学, 大学院・生命科学研究科, 教授 (70167667)
石井 尊生 神戸大学, 農学部, 助教授 (20260648)
佐藤 洋一郎 東北大学, 総合地球環境研究所, 教授 (20145113)
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Keywords | 野生イネ集団 / 栽培イネ / 自生地保存 / オンファーム保存 / 熱帯アジア / 遺伝的多様性 / 遺伝資源 / 環境 |
Research Abstract |
佐藤雅志、秋本正博、石井尊生、中村郁郎は、11月4日〜27日の期間にラオス国、タイ国およびミャンマー国に出向き調査を行った。なお、石川隆二は11月13日から27日までの調査に参加した。 11月5日から9日までのラオス国では、1)ビエンチャン市周辺の定点観測サイトを調査し、試料を収集した、2)ビエンチャンから北に約40キロの地点に位置するオンファーム保存試験地LV27を調査し、試料を収集することができた。試料の解析をすすめている。 11月10日から13日、および11月25、26日でのタイ国では、1)バンコク市周辺の定点観測サイトを調査した、2)プラチェンブリ試験場内のオンファーム保存試験地を調査した。 11月14日から25日までのミャンマー国では、1)ヤンゴン市周辺のサイトを調査し、試料を収集した、さらに2)中村郁郎および石川隆二はミャンマー北部ミッチーナ、ナバから中部のマンダレー、バガンまでの地域を調査し、試料を収集した、3)佐藤雅志、石井尊生および秋本正博はミャンマー西海岸地域シットウェー、ムラウー、タンドウェーから中部のピーからヤンゴンまでの地域を調査し、試料を収集した。ミャンマー国北部の調査では、O. granulataの大きな集団を見つけることができた。さらに、ミャンマー西部の調査では、道路沿いに1キロも続くO. officinalisの大きな集団を見つけることができた。これらの発見によりO. granulataおよびO. officinalisに関しても集団内遺伝変異の研究をすすめることができる。 佐藤洋一郎は、2月10日から16日まで、乾期におけるラオスおよびタイの野生イネオンファーム保存地を調査し、保存地の水位等の自生地環境に関わる情報を得ることができた。 佐藤雅志は、2月29日から3月7日まで、乾期におけるラオスの野生イネオンファーム保存地、およびタイ国バンコク市周辺の定点観測サイトを調査し、乾期における野生イネの状態に関して情報を得ることができた。 さらに、南澤究、上埜喜八、宍戸理恵子は、採集してきた材料の解析をすすめている。
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Research Products
(7 results)
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[Publications] Minamisawa k.et al.: "Anaerobic nitrogen-fixing consortia consisting of clostridia isolated from gramineo us plants"Appl.Env.Microbio.. (印刷中). (2004)
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[Publications] Yamanaka S., Nakamura I., Watanabe K N.Sato Y-I.: "Identification of SNPs in the waxy gene among glutious rice cultivars and their evolutionary significance during the domestication process of rice"Theor Appl Genet.. (印刷中). (2004)
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[Publications] Ishikawa R. et al.: "Origin of weedy rice grown in Bhutan and the force of genetic diversity"Genetic Resources and Crop Evolution. (印刷中). (2003)
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[Publications] Kuroda Y., Urairong H., Sato Y-I.: "Differential heterosis in a natural population of Asian wild rice (Oryza rufipogon) due to reproductive strategy and edge effect"Genetic Resources and Crop Evolution. (印刷中). (2004)
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[Publications] Kuroda Y., Urairong H., Sato Y-I.: "Population genetic structure of wild rice (Oryza rufipogon) in mainland Southeast Asia as revealed by microsatellite polymorphism"Tropics. 12. 159-170 (2003)
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[Publications] Yamanaka S., Nakamura I., Nakai H., Sato Y.-I.: "Dual origin of the cultivated rice based on molecular markers of newly collected annual and perennial strains of wild rice species, Oryza nivara and O. rufipogon"Genetic Resources and Crop Evolution. 50. 529-538 (2003)
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[Publications] 佐藤 雅志, 佐藤洋一郎: "野生イネに内生する窒素固定エンドファイト、野生イネの考古学野生イネの自然史"森島啓子著pp.91-106、pp.123-138"北海道大学図書刊行会. 215 (2003)