2004 Fiscal Year Annual Research Report
野生イネ遺伝資源のオンファーム保存システム構築のための実証的調査
Project/Area Number |
15405041
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
佐藤 雅志 東北大学, 大学院・生命科学研究科, 助教授 (40134043)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
南澤 究 東北大学, 大学院・生命科学研究科, 教授 (70167667)
石川 隆二 弘前大学, 農学生命科学部, 助教授 (90202978)
中村 郁郎 千葉大学, 大学院・自然科学研究科, 助教授 (50207867)
佐藤 洋一郎 総合地球環境学研究所, 教授 (20145113)
石井 尊生 神戸大学, 農学部, 助教授 (20260648)
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Keywords | 野生イネ集団 / 栽培イネ / 自生地保存 / オンファーム保存 / 熱帯アジア / 遺伝的多様性 / 遺伝資源 / 環境 |
Research Abstract |
石井、宍戸、秋本は2004年11月10日から23日まで、昨年度に引き続きミャンマーにおいて野生イネ自然集団の生態調査を行った。そして、ヤンゴン管区に3つ、ヤカイン州に4つの定点調査集団を設置し、その植生や地形、撹乱程度や水環境などを詳細に記録した。また、設置した定点調査集団より野生イネの個体別サンプリングを行い、DNAマーカーを用いた集団の遺伝構造解析を開始した。調査期間中には、ミャンマー農林灌漑省において当研究課題に関するセミナーを開催し、現地研究者への研究紹介、および今後の調査活動についての意見交換を行った。ミャンマー国では、昨年に野生イネ自生地保存に関わる研究協定書を締結している。 上埜は2004年11月23日から12月6日まで、中村、石川は11月23日から12月7日まで、佐藤洋一郎は11月29日から12月5日まで、インドネシア熱帯雨林の野生イネ調査に出向いた、収集された野生イネのADH-CAPSにより、Oryza ridleyiならびにOryza longiglumisであることを確認した。また、陸稲と共に焼き畑で換金性の高いアロマテックライスが栽培されている状況を確認した。焼き畑栽培地帯ではある程度の多様性を維持していることから水路地帯の野生イネのみならずオンファーム保存の可能性のあることを確認した。さらに、野生イネ自生地保存の共同研究に関する協定に向けて調整した。 佐藤雅志、中村は2005年3月5日から16日まで、石川は3月5日から15日まで、タイ、ラオス、カンボジアにおける野生イネ自生地保存に関わる調査に出向いた。ラオスでは、野生イネ自生地保存の共同研究に関して協定書を締結できた。さらに、乾季における野生イネ集団の多様性を調べるためにサンプリングをおこなった。カンボジアおよびタイでは、野生イネ自生地保存の共同研究に関する協定に向けて調整した。カンボジアでは、シムリアップに野生イネ自生地保存候補地を見つけることができた。
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Research Products
(4 results)