2004 Fiscal Year Annual Research Report
開発プロセスからの時系列データを利用したソフトウェア最終品質の推定と改善
Project/Area Number |
15500022
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
菊野 亨 大阪大学, 大学院・情報科学研究科, 教授 (50093745)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
水野 修 大阪大学, 大学院・情報科学研究科, 助手 (60314407)
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Keywords | ソフトウェア開発 / ソフトウェア品質 / メトリクス / ソフトウェアレビュー / ソフトウェアテスト / 統計的分析 |
Research Abstract |
本研究では実用性,特に開発現場への導入の容易さを重視した,ソフトウェア最終品質の推定モデルの開発を追求している.実用性を考える上で次の3点に特に配慮している. 1.推定を行うタイミングに注目する.遅くともテスト工程が始まる時点で推定が行えることを目指す. 2.利用する時系列データは開発現場で容易に収集可能であり,推定モデルの適用もできる限り分かりやすいものとする. 3.推定結果をソフトウェア開発プロセスの改善につなげることにも挑戦する. 平成16年度は,平成15年度に行った成果を踏まえて,開発の初期計画の妥当性が設計工程でのメトリクスの値に及ぼす影響を調べる.すなわち,計画作成・要求分析工程での作業内容と設計・コーディング工程での作業内容との間の関連を分析する. 具体的には開発プロセスの全体をBayesian Belief Networkを用いてモデル化し,開発の初期段階から出荷までに不具合が推移する過程を表した.これにより,設計段階での工数のかけ方や各工程での不具合の発見度合いがソフトウェア中に残存する不具合数にどう影響するかを可視化できるようになった.また,このモデルに対して実際の開発現場から得られたメトリクスデータを当てはめ,最終品質についての精度を評価したところ,十分実用的な精度であることが確認できた. これまでの成果をまとめた研究論文は,平成15年度の内容については国際論文誌Software Quality Journalに採録が決定した.また,今年度の内容については電子情報通信学会論文誌に投稿し,こちらも採録が決定している.
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Research Products
(4 results)