2004 Fiscal Year Annual Research Report
一様/対数極座標系における動的超解像アルゴリズムの研究
Project/Area Number |
15500103
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Research Institution | The University of Electro-Communications |
Principal Investigator |
西 一樹 電気通信大学, 電気通信学部, 助教授 (00208125)
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Keywords | 自己フーリエ画像 / 手ブレ補正 / 輝度変調 / 画像復元 / LED |
Research Abstract |
平行移動と拡大縮小の和として表した任意の像の動きに対して,画像系列からオプティカルフローを推定したときに,画像内のすべての位置で平均的に誤差が最も小さくなるように求まるための最適な画像配列は,一様/対数極座標系(画像の中心付近では一様座標系をとり,周辺部にいくにしたがって対数極座標系をとるような複合座標系)すなわち人間の網膜の受容野分布とほぼ同一構造をとることを予想し,それを解明すべく研究を進めてきた.その課程において,フーリエ変換に不変な2次元関数族(自己フーリエ画像)を偶然に発見した.この種の関数族はこれまでに数種類の固定的な関数しか知られていなかったのに対し,任意の2次元関数を用いた自己フーリエ画像の構成法を一般定理として与えたことは注目すべき成果である. また,被写体や撮像系の動きによって画像の高域情報が失われる問題を解決するために,被写体像に対して輝度変調を加える撮像方式を新たに提案した.これにより,たとえ画像ブレが生じても被写体が有する高周波情報を保持したまま画像記録できるようになるため,逆フィルタ処理により元の静止被写体像をほぼ完全に復元することが可能になる.特に本年度は,LED照明により輝度変調を与えるカメラ撮像実験を通して提案手法の有効性を確認した.これは当初の計画通りの成果である.ディジタルカメラの従来の手ブレ補正機能に対し全く新しい方向性を示す研究成果であるため,来年度はさらに被写体の速度推定の方法を検討することによって,実用性の高い動的超解像カメラのシステム構築を目指したい.
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Research Products
(4 results)